鈴木内科クリニック・鈴美館

鈴木内科クリニックは、漢方外来、生活習慣病外来、疼痛外来、感冒外来のクリニックです。

TEL:099-278-5797 FAX:099-278-5796

〒899-2702 鹿児島県鹿児島市福山町193-1

間欠的ファスティング

しっかり食べて間ファスで体脂肪を燃やす

間ファスで体脂肪を燃やすために、食べるときにしっかりインスリンを分泌させ、その反動でグルカゴンに活をいれる。

そして、そのまま脂肪分解モードを持続し、最初のインスリンで蓄えた脂肪以上に体脂肪を使うイメージです。

最初はしっかり食べないと、あとで脂肪はつかわれません。ただ、節約モードでやつれるだけ。

水の中に飛び込むイメージでもいい。しっかりジャンプして飛び込まないと、深く潜れない。

それがわかれば、もう糖質とっても大丈夫。

糖質制限から間ファス+糖質選択へ

50歳代男性、当院は平成28年4月が初診。

当院にかかる前は、糖尿病、HBA1cは6後半から7前後で経過。高血圧もあり、エクア、アマリール、ディオバン内服中であった。体重91㎏。

糖質制限を指導し経過は順調で、これらの内服は中止にでき、A1cも6.0前後にすぐに改善。

体重は5月85㎏、6月83㎏、7月81㎏、11月78㎏といい感じであったが、平成29年4月80㎏とすこしもどり、80㎏前後を行ったり来たりであった。

今年5月のデータA1c5.9、HOMA-IR4.5。
7月にまだインスリン抵抗性が高いので、改善させる必要性があるという説明を再度しっかり行い、間ファス+糖質選択を指導しました。

そして今日来院されたのですが、別人のように引き締まっていてびっくり。体重73㎏でした。

なかなかうまくいかない人も確かにいますが、この方のようにがんばっていたにもかかわらず、あと少しの結果が出せないでいた人に、間ファスは大変有効な方法論になります。

mTOR(エムトア)

mTORの刺激を亢進させるのは、インスリンももちろんですがアミノ酸のロイシンが特に重要です。

mTORには合成の促進と修復モードの切り替えスイッチの役割があるということもできると思います。

だから成長期や生殖年齢であれば修復より合成に偏っても問題はなくむしろ必要といえますが、年を重ねるにつれて修復モード(mTORの抑制)の時間がより大切になってきて、古くなった異常なタンパク質を分解して再利用するオートファジーのスイッチにmTORの抑制が必要になります。

 常にmTORが刺激され、抑制される時間がないと年齢が高くなるにつれ古い異常なタンパク質がよりたまってしまいますから、癌のリスクも高めてしまうことになるということが言われるようになったわけです。

タンパク質の過剰摂取にも問題があるというのは、まさにこのmTORの研究からもわかってきたことだと思います。タンパク不足も問題ですから過剰摂取も問題となると、その人の状態に応じた最適値を考える必要があるということになります。そしてその量に関してはいろいろな意見があり、はっきりとした結論が出ているとはまだ言えない現状です。

しかし、量の問題だけでなく摂取するタイミング、つまり食事をしない時間の重要性はmTORの関連からもはっきり言えると思います。

とてもきれいにまとめてある記事で大変参考になります。

https://www.facebook.com/photo.php?fbid=776254382554932&set=a.122416054605438.20617.100005111323056&type=3&theater

カロリー制限理論の実際

カロリー制限で痩せようとすることは例えば2000カロリーから1400カロリーに制限すると一日当たり600カロリー、一週間で4200カロリーのマイナス分脂肪が燃え、体重が減らせるという考えです。

 

これはカロリーの摂取量が減っても基礎代謝が変化しないというのが前提であり実際には体は基礎代謝を落として適応しようとしますから、体重が減るのは最初だけで基礎代謝が1400カロリーになれば体重は減らなくなります。そして代謝が落ちた分、体は冷え、疲れやすくなり、さらに体重のセットポイントが高いままであるので飢餓感が持続します。そして我慢できずに再び2000カロリーに戻してしまえば、いったん落ちた基礎代謝はすぐには改善しないので、体重はすぐに増えてしまいます。

このリバウンドを繰り返すうち、体はますます痩せにくい状態になってしまいます。運動によって基礎代謝を落とさないという方法も実際のところはうまくはいきません。運動しているとき以外の時間で活動量が減って埋め合わせてしまいますし、空腹感も強くなり、体はやはり食事量を増やそうと仕向けてきますので結局リバウンドしてしまうことになりがちです。

 

 

この図はあくまでもモデルでありますので一週間で適応するとかの意味ではありませんが、間欠的ファスティングの簡単なイメージだと考えてください。この場合、基礎代謝が2000カロリーのままで下がらないので、週2回のファスティングの日に脂肪を燃やすことができ、何週間でも続けることが可能です。一週間で減らすカロリーはほぼ同じでも体におこることは全く違います。その違いを生むのがホルモンの働き、すなわち空腹時のインスリンの血中レベルを下げることにあります。

 

連続しない、間欠的ファスティング

間欠的ファステングは週に1日または2日だけ、いつもより食事の回数を減らす日をつくります。

いつも3食の人は朝ご飯を抜くだけでも16時間くらいのファステングになります。

無理なら、普段より時間を遅らせるだけでも構いません。

無理をせず徐々に代謝のトレーニングのつもりで行えばいいと思います。
大事なポイントは、いつもどうりしっかり食べる日があるからこそ、カロリー制限ではおきてしまう基礎代謝を落とす体の適応をおこさずに、脂肪をつかう時間をとることができるようになるということにあります。脂肪が使えていれば、強い飢餓感は起こらないはずです。

また、一週間での食事回数は減るわけですから、食事の質にこだわることが可能ですし、そうしなければいけません。
重ねて強調しますが連続しないことが大事なポイントです。

 

美と若さの新常識~カラダのヒミツ~▽断食はダイエットにあらず体質改善のスイッチ

美と若さの新常識~カラダのヒミツ~▽断食はダイエットにあらず体質改善のスイッチ

ダイエットの手段と思われがちな「断食」。しかし「断食は、人間に隠されていた体質改善のスイッチではないか」と研究最前線で注目を集めている。人間では脳卒中や糖尿病が減少、動物実験では体質改善のスイッチが入ることなどが報告されている。安全で確実な方法が明らかになれば、薬も使わず健康を保つ手段になるとの期待もある。サーチュイン遺伝子や断食メモリーなど、最新科学の知見から、カラダに起きる変化を徹底検証する!

BSプレミアム明日(6月7日)再放送があります。
詳しい内容はわかりませんが、榎木孝明さんのインタビューもあり面白そうです。

 

http://www4.nhk.or.jp/beautyscience/x/2017-06-07/10/22708/1714006/

 

 

糖質そのものは肥満の原因ではない

結論を言えばThe obesity Code の中での糖質制限や間欠的ファステングは肥満の治療のための方法論であるという位置づけです。

糖質そのものは肥満の原因ではありません。

なぜなら糖質をとっていても肥満にならない人はいくらでもいるからです。

その事実は無視してはいけない。肥満の本当の原因は西洋化した食品としています。

この場合の西洋化とは肉食や高脂肪の食品のことではなく、加工食品のことです。

カロリーあたりのビタミン、ミネラルなどの栄養素に乏しい食材に様々な食品添加物が加えられた食品です。

これらの食品は糖質を多く含んでいた場合はもちろんのことですが、低糖質なものであって短期的には体重増加につながらないようでも、長期的には体重のセットポイントを狂わしてしまいます。

砂糖や精製された穀物(特に緑の革命以降の品種改良された小麦)はその中毒性からも特に問題視していますが、お米に関してはかなり寛容です。

この点はやはりほっとしたというか、うれしかったです。

糖質制限が目的化してしまって、加工食品に寛容になってしまった現在の流れはやはり修正していかなければならないことを、糖質制限をすすめてきた自分としては強く感じています。

 

間欠的ファスティングの流れ

去年あたりから、すでに間欠的ファスティングは日本でも多く紹介されていました。

従来のファスティングのイメージが強くて、僕を含め糖質制限をしている人たちがそれを意識することがなかった。

というか糖質制限とは違うものと考えてしまった気がします。もちろん、すでに気が付いていた人もいたはずです。

実際にはこれははっきりケトジェニックの延長線上にあります。

今年はさらにその流れが加速して日本でもいろいろな形で紹介されるようになります。

別のものではありませんので意識して情報を得てください。

やせたければ脂肪をたくさんとりなさい

この本は持っている人も多いと思います。

Fung博士の凄いところは、新しい発見をしたのではなく、わかりやすい枠組みを提供していることにあると思います。

間欠的ファスティングは2014年時点で、すでに翻訳本の中で紹介されていました。しかしその本当の意味は、Fung博士によって僕は初めて理解出来ました。

 

1つのステージにとどまる必要はない

糖質制限ケトジェニック間欠的ファステング糖質選択そして本物の食材(加工食品でない)をとることの重要性

 

かつて重度の糖質中毒であり、外来でも多くの糖質中毒の患者さんを見てきた僕にとって、上に書いてきた流れにそって考えが変わってきたことに対して、自分の中で矛盾は全く感じていない。

最初から糖質中毒でない人、きちんとした食事をしてきた人から見れば、やっと気づいたのといわれるのも仕方がないが、自分には必要な流れであったし、多くの患者さんにとってもそうだと思う。

病態によってはいろいろな制限を継続する必要のある患者さんもいるが、本当に自由な健康状態を取り戻す(最初からそうである人から見れば当然のことですが)ためには一つのステージにとどまる必要はないと思います。

どのステージが正しいとかもないと思います。みんな正しいはずです。

 

糖質中毒の程度にもよりますが、やはり最初は糖質制限から入って、段階的に進むのがおすすめです。程度の差はあれ、やはり多くの人は糖質中毒ですから、この状態では食材の栄養素の価値を感じることはできなくなってしまっているようです。

あらゆることは、どの段階の人に対して言っているのかで決まってきます。ある人にとってはまだ必要なことも、ある人にとってはそれがかえって次に進めなくなっている原因になっていることも当然あるということです。だからといってそれが間違っているとかの話にしてはいけない。