鈴木内科クリニック・鈴美館

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プラントベースホール

ずっと自分の記事をフォローしていただいている人には理解されてるはずとは思っていますがあらためて書きます。

菜食を中心としたプラントベースホールフードの考え方やその臨床効果を紹介していますが、僕自身は菜食主義の食事が最良とは思ってはいません。

どうしても菜食の利点を強調するあまり、肉食の利点を過小評価しているような気がします。

チャイナスタデイをみても戦前の日本人の前立腺がんや心臓疾患の発生が非常に少なかったことなどが強調されている反面、脳出血が多く死因の第一位であったことなどは無視されています。

また、例えば当時の還暦の人と現代の人を比べてみれば、若々しさにも大きな違いがみられることは明らかで、これは動物性たんぱく質の摂取量が増えた恩恵であると思います。

また菜食中心の食事を長期続けた結果、かえって体調を崩してしまったという例もよく聞かれるところです。

 

しかし肥満、糖尿病、動脈硬化をはじめとする代謝異常の原因は、植物性油(加工食品に多く含まれる)と動物性脂肪の摂取量の増加にあると考えられ、糖質に関してはその質を意識していればその量自体はむしろ多いほうがよいということを理解できたのは、プラントベースホールフードの臨床報告例からでした。

ニールバーナード博士の糖尿病における治療成績やエセルステイン博士の心血管疾患の改善効果などは驚くべきものでした。

プラントベースホールフードの治療効果には科学的な裏付けが最近になってどんどんなされてきています。

単なる菜食主義というレッテルをはって否定してしまっては、そのなかにある価値のある情報を見過ごしてしまうことになります。

プラントベースホールフードといっても提唱者によってその立場から、例えば野菜重視であったり、果物重視であったり、穀物重視であったり様々です。

また以前に紹介した世界の長寿地域(ブルーゾーン)食生活の研究からも、かつての沖縄のように、ほとんどイモを主食にしながら様々な島野菜や果物、海藻や魚をホールフードとしてとりつつ、ヤギや豚などの肉食文化もしっかりあったことからもわかるように、単純に菜食か肉食が良いかなどと議論することは意味がないと思われます。

極端であるほどその利点も欠点もわかりやすくなる気がします。極端な糖質制限を実体験した結果、僕は逆に炭水化物が体にとっていかに重要であるかを理解することができました。極端な菜食主義は個人的にうまくいく人がいても、デメリットの方がおおくなってくるはずです。

最適な場所は個人によってその状態や嗜好や目的からも異なるはずですから、自分で見つけてほしいのですが、そのためにも今のプラントベースホールフードの考えは参考になるはずと思い紹介しています。

脂質制限,高糖質、高植物繊維に切り替えて・・・

自分のHBA1cの推移です。2013年に糖質制限を開始しています。13年のデータは見つかりませんでした。

毎年5月の検診時のものです。

2014年から2018年まで、5.4 5.7 5.7 5.6 5.7 でした。

今年5月ぐらいから脂質制限,高糖質、高植物繊維(そんなに厳密ではありません。お肉もちょこちょこ食べています)に切り替えて先日3か月以上経過したので採血してみたところ、5.4でした。

ちなみにLDLコレステロールの経過もこの順番で、150 180 150 144 141 120です。ほぼ予期した方向の結果が得られました。

糖質制限は2017年秋にはやめていますが、それだけではA1cは変りませんでした。

βカロテンの話

βカロテンの話。

以下は先日投稿した内容と同じですが補足です。(EAT TO LIVE , JOEL FUHRMANからの引用です)

自然な植物性の食べ物は通常炭水化物が豊富であるが、タンパク質や脂肪も含まれている。平均して野菜のカロリーの25%はタンパク質である。

生野菜と新鮮な果物は強力な抗ガン作用がある。野菜や果物をたくさんとればとるほど効果があり、年齢とともにより必要になってくる。

食べ物から分離抽出された栄養素は全体の自然な食べ物がもたらすものと同様な効果を疾患の予防においてもたらすことはないであろう。

トマトであっても、1万以上もの様々なファイトケミカルを含み、それらの調和の取れた働きを正確に抽出して薬に置き換えることはほとんど不可能である。野菜や果物は様々な栄養素を含み、それらは微妙な相乗効果を発揮して働く。そしてこれらの多くは分離、抽出することはできない。

サプリメントだけでは最適な疾患の予防をすることは不可能。そして非健康的な食事をサプリメントを足すことで健康的なものにすることはできない。

例えばβカロテンは強い抗酸化作用を持ち、抗ガン作用を持つと推奨されてきた。しかし、近年になってβカロテンは約500種類のカロチノイドの一つに過ぎないということが発見された。βカロテンのサプリをとることは危険がないわけではないこともわかってきた。サプリメントは植物に見られる様々な種類のカロテノイドが詰めあわされた本物に比べて、貧しい代用品なのである。

そもそもβカロテンの抗ガン作用を研究者たちが信じたのは、血中βカロテン濃度の高い人々の癌の頻度が低かったことにある。しかしそれらの人たちは何百ものカロテノイドやファイトケミカルも野菜やフルーツから取っていたのである。つまりβカロテンが癌を防いでいたわけではなく、野菜やフルーツをたくさんとっていることの指標になっていただけだったのである。残念ながら、科学者たちは旗を船だと見間違えたのである。

それだけではなく分離されたβカロテンテンの高用量の摂取は、他のカロテノイドの吸収を傷害してしまうのかもしれないということがわかってきた。βカロテンやビタミンAを摂取することはゼアキサンチン、アルファカロテン、リコペン、ルテイン、それ以外の多くの重要な植物由来のカルチノイドからの抗ガン作用を損なってしまうのかもしれないのである。

健康状態(Health)=栄養(Nutrients)/カロリー(Calories)

ファーマンの栄養密度という概念は次のような公式で表現されます。
H=N/C

健康状態(Health)=栄養(Nutrients)/カロリー(Calories)

 

すなわち健康状態は摂取したカロリーあたりの栄養の割合で予想されるというものです。すべてのカロリーは炭水化物、脂質、そしてタンパク質の3つの要素から成り立っています。ここでの栄養とはこのカロリーを構成する要素以外のファクターを意味し、ビタミン、ミネラル、食物繊維、そしてファイトケミカルを含みます。これらのカロリー以外の栄養が健康にとって決定的に重要なものになります。

この栄養密度の高い食べ物を摂取することが体重を持続的に減らすためのカギとなります。すべての食べ物はこの公式を使って評価することができます。どんな食べ物が栄養密度が高いのかを学んでいくことが、生涯にわたって体重コントロールでき、健康でいられる道につながっていきます。

反対の高カロリーで栄養がない食品はしばしばエンプティカロリー(空のカロリー)またはジャンクフードと呼ばれます。空というのは栄養や繊維がないという意味です。

栄養密度の高い食べ物をたくさん食べることこそが、最適な健康と体重をコントロールするための秘訣になるのです。栄養密度の高い食べ物をたくさん食べれば食べるほど、栄養密度の低い食べ物への食欲は減少し、徐々にそれらに対する中毒性が失われていきます。

単純なカロリー制限によるダイエットはうまくいかないことは、だれもが知っていますが理由は知らないことが多いようです。多くの人にとって、食べすぎが体重増加の原因ではなく、何を食べたかが問題だったのです。むしろ、正しい食べ物をたくさん食べることこそが成功へのカギになります。

体重を過度に増加させている原因は、食べすぎではなく、脂肪や過度に精製された炭水化物、またはほとんど栄養のない食べ物などから、カロリーの大部分を摂取しているからです。

不健康な食事を改めることは難しい、なぜならそれを食べる喜びを抑えきれないからと多くの人は思っています。ところがそうでもないようです。時間はかかりますが、健康的な食事は結果としてより楽しさを増すとファーマンは指摘しています。

高栄養で低カロリーの食事が寿命を延長させ、病気の予防につながる。
寿命の延長につながるのは、適切な栄養を摂取している限りより少なく食べることにあるようです。

高カロリーな食品を制限し、かつ適切な栄養は維持することを安全に行うために必要なことは、栄養のない食べ物を避けることという結論になります。実際これは何を食べるかということにおいて、決定的に重要です。

カロリーをお金に例えてみると理解しやすいかもしれません。カロリーをとることはお金を払うようなものです。価値のないものにお金を払っていれば、その付けは必ず回ってきます。できる限り少ないカロリーで体に必要な栄養素を摂取することが大事です。そのときカロリーを構成するタンパク質、脂質、炭水化物は、最低必要量は満たされているようになっています。栄養素の多く含む植物性の食品は実はカロリーあたりではタンパク質の割合が高いものが多く、しっかり食べることでタンパク質も充分必要量は賄えます。

カロリーを支払わず、栄養素だけ例えばサプリなどで摂取すればよいのではないかと思われる人も当然いると思いますが、これには様々な問題があるようです。

 

植物性たんぱく質と動物性たんぱく質

植物性たんぱく質は一般的にアミノ酸スコアが低いため、動物性たんぱく質より劣ると考えられがちですが、現在の栄養学では必ずしもそうであるとはしていません。
伝統的な食品の食べ合わせ(ご飯に納豆)など、実際に食べられるときには必須アミノ酸のお互いの不足を補うように摂取されることも多く、この場合あわせて考えればアミノ酸スコアは高くなることを考慮に入れるべきとなってきています。
また、大豆タンパク質はメチオニンの含有量が基準値より低かったため、かつてはアミノ酸スコアが低く見積もられていましたが、現在はメチオニンの基準値が下げられたため(人の必要量にあわせて)アミノ酸スコアは100となっています。
更に吸収率まで考慮した場合のアミノ酸スコアでは牛肉は100ではなくなり、大豆よりも低い値になっています。

現在の栄養学から見れば、アミノ酸スコアを理由に植物性たんぱく質が動物性に劣るとするのは古い考え方だといえると思います。

ケールの栄養の高さ

今読んでいるTHE WHOLE FOODS DIETの中で、ケールの栄養の高さを世界に知らしめたのはJoel Fuhrmanの功績だと書いてありました。

彼はカロリーあたりの栄養価に注目すべきという栄養密度という考え方の提唱者として有名です。これについてはまた別の機会に書きます。

 

ふと昭和の和漢の大家である大塚敬節先生が、ご自身の食生活を語るエッセイの中で庭にケールが植えてあり、それを毎日生で食べていると書いていたような気がしてみてみると、確かにそう書いてありました。

 

それで今朝は家内に頼んでケールのスムージーを朝食前に作ってもらいました。

コップ一杯あたりバナナ2分の一本とリンゴ半分も入っています。とっても美味!

朝食のサラダのグリーンはおかひじき、えごま葉、ケールでいずれも栄養密度の非常に高い食品です。

朝食にバナナが入ると血糖がやや上がりやすかったのですが、この朝食と合わせて食べて血糖のピークは130と緩やかでスムージー効果の気がしています。

 

長寿者たちが食べてきた食事

世界の中で100歳を超える長寿者が特に多い地域をブルーゾーンと呼びます。

そしてその代表として最初に挙げられたのは沖縄でした。

そんな長寿者たちが食べてきた食事、つまり戦前の沖縄の食事の主食はサツマイモでした。

稲作は沖縄の地形にあまり適さなかったようです。中国から伝わったサツマイモは台風などの災害にも強く、かつての沖縄では日常の食事の8割以上を占めていたようで、まさしく人々の命を支えてきたといってもよい作物でした。

さらにゴーヤ、ハンダマをはじめとするビタミン、ミネラルなど栄養豊かな島野菜や果物、島豆腐、それに魚や海藻などが日常のおかずとして食べられていたようです。おやつとしてはやはり黒糖をよく食べていたのでしょう。

また豚肉のイメージが強い沖縄ですが、かつては貴重なたべもので、日常的に食べていたわけではなかったようです。

かつての沖縄の人たちには今のように食べ物を選ぶ選択肢はあまりなかったと思います。しかし、それゆえに結果的に粗食のようであっても栄養的には豊かな食事となっていたのだろうと思います。

栄養というととかくタンパク質量にばかり目が行きがちですが、カロリーのベースとなる糖質、脂質、タンパク質以外の部分、つまりビタミン、ミネラル、食物繊維、そして植物性の様々なファイトケミカルを豊富に含んでいることを栄養的に豊かな食事と考えるからです。

サツマイモを主食にすべきといいたいわけではありませんが、プラントベースホールフードの食事とは何かというときに、この長寿者を生んだかつての沖縄の食事スタイルがまさにぴったり当てはまっている感じがしました。

菜食主義と違うのは機会があれば肉を食べていたということと、その場合すべての部分をしっかり食べる豚料理の食文化があることからもわかると思います。

プラントベースホールフードの食事

プラントベースホールフードの食事は、提唱するドクターたちによって多少の温度差というか違いがありますが、菜食主義の食事に近いとはいえ同じではありません。

食物繊維の多いより加工されていない、精製度の低い炭水化物を摂取するようにしますから、ベジタリアン用の大豆で作った加工食品などはNGですし、食物オイル(オリーブオイルなども含む)であっても加工食品ですからとらないようにする必要があります。

きちんとした量を摂取できればタンパク質は植物性のもので必要量は満たせますが(これについてはまた別の時に書きます)、一切動物性のものをとってはいけないわけでもありません。

90+%ルールと呼んでいますが、普段は植物ベースでもたまにステーキなど食べても構いません。たまにの頻度は全体の1割という意味ですが、これも人の状態によりけりで、絶対というわけではなくてもいいと思います。

つまり、普段の食事はできるだけ自然な野菜、穀物やでんぷん質、果物、豆類中心の食事とし、機会があれば肉も食べるという感じの食事であり、今の時代の食事の問題を加工食品やカロリー密度の高い動物性の食品を日常的にとりすぎていることにあるとしているわけです。

 また精製された白砂糖は確かに避けるべき食品としていますが、砂糖を依存性を生む麻薬のような危険な食べ物として、過度にすべての問題の犯人であるかのように扱っているわけでありません。

詳しくはこれからすこしずつ紹介していきたいと思っています。

リプレで日内変動を調べた結果

三ヶ月ぶりにリプレを使って日内変動を調べています。

週間経過しましたが、どんなに炭水化物とってもリプレでは80から160ぐらいの範囲で治るようになっていました。リプレ160のとき、実際の末梢血糖値は140ぐらいです。糖質量を制限したり、気にすることは意味はないと今は確信しています。それより植物繊維をしっかりとることと、脂質をできるだけひかえることが、糖質代謝にとってはるかに大事です。

 

今朝の朝食

今朝の朝食です。ご飯は大盛り。1日2000カロリー以上を炭水化物80パーセントを目指して食べてます。

昨日は間食にトウモロコシ2本、大盛りざるそばなど食べました。他、スイカなど果物もたくさん食べています。

この朝食で血糖値45分133 60分122 でしたので、やはり脂質を控えた食事は耐糖能の改善に非常に効果があるのが確認できます。