鈴木内科クリニック・鈴美館

鈴木内科クリニックは、漢方外来、生活習慣病外来、疼痛外来、感冒外来のクリニックです。

TEL:099-278-5797 FAX:099-278-5796

〒899-2702 鹿児島県鹿児島市福山町193-1

食事の本質

過剰なたんぱく質は糖の側にあるということ

炭水化物―インスリン仮説

インスリンが肥満の原因でありそして主にインスリン分泌を刺激するのは炭水化物である。よって炭水化物を減らせば、インスリンの分泌を減らすことができる。これが今までの糖質制限理論であると思います。

 

肥らせるもの 炭水化物
肥らせないもの食事性脂肪、タンパク質

 

 ですが食事性脂肪とタンパク質を一緒にすることは問題がありました。

なぜなら、タンパク質の代謝は脂肪の代謝よりもむしろ炭水化物の代謝のほうに共通しているところがあるからです。

つまりタンパク質由来の過剰なアミノ酸は貯蔵しておくことができないので、グルコースに変えられるか(糖新生)、ケトン体がつくられるか、あるいはその両方になります。これらのアミノ酸は門脈を通って肝臓にいき、そこで過剰分がグルコースに変えられるわけですが、その時にインスリンの働きが必要になります。タンパク質は血糖を上昇させないので、たとえインスリンが分泌されてもグルカゴンも刺激され、低血糖は予防されます。

 

一方、食事性の脂肪は炭水化物やタンパク質とは全く違った方法で代謝されます。膵臓酵素(リパーゼ)と胆汁酸によって脂肪酸に分解され、カイロミクロンという脂肪摘となってリンパ系に入ります。門脈を通って肝臓に入らず、したがって肝臓でのインスリンによる処理も必要としません。

身体には基本的に二つの燃料システムがあり、グルコースを燃やすことも脂肪を燃やすこともできますが、それぞれ分離しており相互作用はありません。
インスリンレベルが高い時、体はグルコースを使い脂肪を燃やすことはありません。低糖質高脂肪食に切り替えると、体は利用できるグルコースが少ないので脂肪を燃やすことができます。

 

The Obesity Codeのホルモン肥満仮説

糖を燃やす炭水化物、過剰なタンパク質
脂肪を燃やす食事性脂肪

 

よりインスリンを中心としたホルモン肥満仮説では食事性脂肪を炭水化物とタンパク質の両方から区別して離します。両方の仮説とも精製された炭水化物が制限されることは同じです。しかし過剰なタンパク質はグルコースに変換されてしまうため、ケトーシスや体重減少の努力を止めてしまいます。

したがってここでは炭水化物と過剰なタンパク質の両方を脂肪と区別しています。

低糖質な食事をしていても、高蛋白食(プロテインバー、プロテインシェイク、ホエイパウダーなど)を過剰にとれば、過剰なタンパク質は糖新生によってグルコースに変換され、グルコースが燃やされるので、脂肪が燃えることはなくなります。

 

代謝については細かいところを簡略化しているので正確ではありませんが、大まかな話としてとらえてください。過剰なタンパク質は糖の側にあるということの説明です。

 

1つのステージにとどまる必要はない

糖質制限ケトジェニック間欠的ファステング糖質選択そして本物の食材(加工食品でない)をとることの重要性

 

かつて重度の糖質中毒であり、外来でも多くの糖質中毒の患者さんを見てきた僕にとって、上に書いてきた流れにそって考えが変わってきたことに対して、自分の中で矛盾は全く感じていない。

最初から糖質中毒でない人、きちんとした食事をしてきた人から見れば、やっと気づいたのといわれるのも仕方がないが、自分には必要な流れであったし、多くの患者さんにとってもそうだと思う。

病態によってはいろいろな制限を継続する必要のある患者さんもいるが、本当に自由な健康状態を取り戻す(最初からそうである人から見れば当然のことですが)ためには一つのステージにとどまる必要はないと思います。

どのステージが正しいとかもないと思います。みんな正しいはずです。

 

糖質中毒の程度にもよりますが、やはり最初は糖質制限から入って、段階的に進むのがおすすめです。程度の差はあれ、やはり多くの人は糖質中毒ですから、この状態では食材の栄養素の価値を感じることはできなくなってしまっているようです。

あらゆることは、どの段階の人に対して言っているのかで決まってきます。ある人にとってはまだ必要なことも、ある人にとってはそれがかえって次に進めなくなっている原因になっていることも当然あるということです。だからといってそれが間違っているとかの話にしてはいけない。

「超一流の食事術」 「最強の食事」

再びこの二冊を読み返してみた。なんのことはない。間欠的ファスティング書いてあります。

 

正確にいえば、間欠的ファスティングの準備段階までの話。
この2冊の本の共通点は主に4つです。
糖質制限ではなく糖質選択。
よい油をとり、悪い油をとらない。
本物の食材をとり、偽物の食品をとらない。
食べるタイミングが大事。つまりいつ食べるかです。

しっかり食べないとファスティングはできない

意味わからんと思いますが、しっかり食べないとファスティングはできませんよ。

一日一食なら、24時間のファスティングを毎回することになりますが、一回でしっかり食べられますか。

それができる人でないとやったらだめです。

カロリー制限は絶対にしてはいけません。

体重が減っても基礎代謝をおとしたら取り返しがつきません。ファスティングは一回一回しっかり食べなさいってことですよ。

そして食べない時間もしっかりとる。

だから間欠的ファステンィグなんです。

本来の人の代謝の基本は脂質代謝

脳はケトン体が大好き。

体は脂肪酸が大好き。

糖はそこにあるときは先に使わないといけないので、実は仕方なく使っている。

でも、糖ばかり使わされるうちそれに依存してしまうようになった。

 

そして脂質代謝機能が衰えてしまった。

 

本来の人の代謝の基本は脂質代謝です。

高たんぱく食の大きな問題点

高タンパク食の大きな問題点は体重減少には役立たないということです。

理由はインスリンが体重増加をおこすから。精製された炭水化物の摂取を控えれば、血糖とインスリンレベルを下げることができる。しかしすべての食べ物はインスリンの分泌を引き起こす。アトキンスは食事によるタンパク質は血糖の上昇を引き起こさないので、インスリンを分泌させないと述べたがこれは正しくありませんでした。

釜池先生も同様の認識であり、これも正しくありませんでした。

江部先生はブログの中でタンパク質はインスリンを分泌させるがわずかである。としていましたがこれも正確ではありませんでした。

僕もセミナーで肉はいくら食べてもインスリンが出ないので、ご飯と一緒にたべないかぎり太りませんと言ってきましたが、間違いでした。

インスリンインデックスは疑いようのない事実です。

このことが反映されて、ケトジェニックダイエットでは低糖質、適度のタンパク質、高脂質を推奨するとなり、その前の低糖質、高タンパクから変化したわけです。

糖質制限の必要性

ファスティングという手法をとりいれると、ケトン体をだすために厳密な糖質制限をする必要性はなくなってくる。

大事なのはケトン体質であり、糖質制限そのものではないのだから。

かといって今のロカボ(穏やかな糖質制限)とも違う。

ただ糖質量は緩くていいというものではない。

逆に糖質量が少なくても、栄養価のないものに対してより厳密に制限する必要があるからだ。大事なのは糖質の量だけでなくその質になってくる。

厳しい糖質制限をする以上に効果的にケトン体質になれるのだがら、今まで一律に糖質量だけで制限されてきた食品も見直し、その利点を再評価する必要がある。

この点は従来の糖質制限を批判してきた人たちの意見も参考にすべきだ。

しかしながら、対症療法としての糖質制限の必要性はたしかにあったし、それで多くの人がひどい治療から救われてきた事実を無視して、やっぱり糖質制限は危険だったといわれることに対してはそれは次元が違うといいたい

。いろいろな事実が分かってきて修正することは必要で恥じることでもないし、糖質制限の先駆者の先生たちの功績は変わることもない。

また、がんの患者さんやインスリン分泌がすでに落ちてしまっている患者さんになどにはまた別の対応も、状態に応じて必要なのは言うまでもない。

ヒトのからだの適応能力

体は常に適応しようとします。

必要なものであっても過剰に補えば、工夫して節約したり、作り出す働きがおとろえてしまいます。

ちょっと足りないぐらいが一番いいのかもしれません。

体の恒常性維持の働き

常に同じ刺激が加わると、体はそれに適応し反応が鈍くなってしまいます。

そのためホルモンの分泌例えば、副腎皮質ホルモン、甲状腺ホルモンや成長ホルモンなども日内変動があり、刺激の波を作っています。出続けることはありません。

 

例えば、静かなところで寝ている赤ん坊は外の突然の騒音で目を覚まし、再び寝てもまた騒音があれば目を覚まします。間に静かな時間があれば騒音に慣れるということはありませんが、つねに同じレベルの騒音が続いている状況では慣れてしまい目を覚まさなくなります。

 

インスリン抵抗性とはこのような状況で、繰り返される食事によってインスリンレベルが下がっている時間がインスリンレベルの高い時間に比べあまりに短くなってしまったために、インスリンが効きにくくなり、そのためさらにインスリンの分泌が必要になっていく悪循環が起きている状態です。
このインスリン抵抗性を治療するためには、インスリンの分泌されない時間をとることがとても大事なことになります。そしてほとんどの食事がインスリンの分泌刺激になりますから、間食をしないということと、食事の回数はとても重要です


体は恒常性維持の働きで、必ず環境に適応しようとします。

カロリーを減らすのは基礎代謝を減らし、カロリーの出費を抑えてしまいます。運動もその分食欲をおこして食べさせようとします。低糖質、高脂質の食事であっても、高糖質の食事中心であった人ほど最初の効果も大きいですがやはり停滞期はやってきます。

 

ファステングはその点、体の適応が起こらず、しかもその頻度や期間は、重症度に合わせて自由に延長していけます。

間欠的に行うことで、自分の都合に合わせておこなえばよく、やめるのも自由です。

忙しい時、ちゃんとした食材がない時、人と会わないときなどに食事をしない選択をすればいいだけです。

となると一回の食事がとても大事になります。何を食べるかについては、脂質やタンパク質、糖質についてもその量ではなく中身について個々の食品ごとに検討されていくべきものです。本当に栄養のある食事は満足度が高く、結果的に食事量が減っていく効果もあります。インスタントな食品や栄養のない食事をするのは、無駄にインスリンの分泌を促進するだけです。
ファステングはあまり宣言してやるものではありません。

自己責任で、こっそりやりましょう。周りが心配しますので。

間欠的ファスティングのやり方

間欠的ファステングのやり方ですが、普段の食事は、砂糖や精製された穀物特に小麦製品は避け、低糖質なものにし、適度のタンパク質と良質の脂肪をしっかりとるようにします。

人工的なものは避けて、できる限り本物の食材を選ぶようにします。

普段から3食の人はまず、朝食から抜きます。

水分はしっかりとること。紅茶、コーヒーなどOKです。バター珈琲ーもおすすめです。

朝食抜きは比較的簡単だと思います。

間食はしないこと。

つぎに、一週間のうち、3日か2日お昼も抜く日を作ります。

自分の都合に合わせて、忙しい日などにするといいです。暇な時より楽にできます。

人と会うときなどは無理してしないこと。

あくまでも、自分の都合に合わせてします。

この程度でも、体重が減ってくればいいですが変わらない場合、お昼を抜く日に夜も抜いて一日のファステングをします。

このときは、骨スープをつくっておいて、とるようにすると比較的楽です。

一週間に2,3回ファステングの日を作ることが間欠的ファステングです。

これによってカロリー制限の弊害の適応による低代謝を防ぐことができます。