短鎖脂肪酸の効果

短鎖脂肪酸の効果凄いですよ。一か月しっかり麦飯食べましたが、運動量はかなり少なくなっているのに(投稿でいそがしかったから)3週目くらいから変化を感じました。

 

お腹周りの脂肪が落ちてきた感じです。こんな感じは初めてです。体脂肪率はたいして変化していませんが、これは全くあてになりません。あくまでも自分の見た感じでの感想で、個人的な経験にすぎませんけどね。

 

ちなみにカロリー制限はしていませんが結果的にそんなに食べていないようです。おそらく1600から2000の間ぐらい。

 

主食分(麦飯、オートミール)は800kcal.ぐらいは必ず食べています。痩せるつもりはなかったのですが、体重は2㎏程度落ちました。

 

今日食べたもの

 

朝のオートミールにフルーツ盛り、昼は今日は外食、冷やしぶっかけネバネバそば、これは山芋とろろ、納豆、オクラ、なめこなど水溶性食物繊維しっかり入ってます。夜は5割の麦飯2膳とおかず。 間食はなし(お腹はすかない)

 

 

毎日いつもこんな感じというわけでもありません。朝のオートミールはいつも食べます。昼は麦ごはんにおかず、夜はハンバーグとかとんかつとかもたまには食べたりします。要するにオートミールと麦ごはん以外は普通に食べています。

糖質制限しながら水溶性食物繊維のサプリではだめな理由

腸内細菌のための水溶性食物繊維の重要性など知っている。糖質制限したままでもイヌリンなどのサプリをとれば問題ない。という主張が出てきましたが、人の体はそんなに単純ではありません。その理由を説明するためには、小腸レベルにおけるインクレチンの作用をもう少し詳しく知っておく必要があります。

 

消化管ホルモン(インクレチンと呼ぶ)GLP-1を分泌するL細胞は小腸下部(回腸)から大腸にかけて分布するわけですが、実は小腸上部(十二指腸と上部空腸)に多く存在するK細胞というのがありまして、ここからGIPというインクレチンホルモンが分泌されます。

 

このGIPもまたβ細胞のインスリン分泌作用があるのですが、糖尿病患者においてはその働きが著しく落ちてしまっている。そして、GLP-1とは逆にこのGIPはα細胞のグルカゴンの分泌を促進する働きがあるのです。だから糖尿病治療薬としては使えない。

 

大事な点はグルカゴン分泌を抑制するGLP-1を分泌するL細胞を最も大きく刺激するものが糖だということです。そしてL細胞は下部小腸にある。

 

糖は水溶性食物繊維と同時に摂取すれば、その中に包まれてゆっくり吸収されるので下部にあるL細胞にとどきますからGLP-1の分泌を促すためにはしっかりとるほど有用です。特に、GLP-1の刺激でβ細胞のさらなるアポトーシスを防ぎ、増殖を促したい糖尿病患者にとってはなおさらです。

 

しかし、水溶性食物繊維のない状態で摂取された糖は小腸上部で吸収されてしまい下部まで届かない。そしてK細胞を刺激してしまうことでグルカゴンの分泌を促進し血糖をさらに上げてしまいますから、糖尿病患者は避けなければならない。

 

これが、糖質選択の生理学観点からの必要性です。この視点が欠如しているから糖質制限には問題があると指摘しているわけです。(提唱者の無知が最大の問題)

 

実際にこのことがはっきりしたのも、前に紹介しました小腸のバイパス術による糖尿病の改善患者においてGLP-1の分泌が亢進していた事実でした。これはK細胞の存在する小腸上部をバイパスし、直接下部小腸に糖が流れ込むことによっておきていたのです。この場合の糖は有用だったわけです。

 

またペットボトル症候群という糖を多く含む飲み物を大量にとることで急速におこる糖尿病の最初の機序が、インスリンの分泌低下やインスリン抵抗性などではなく、この小腸上部のk細胞を糖が強く刺激することによっておこるGIPの分泌とグルカゴンの過剰な分泌によるものであったことなども知られています。

 

糖質と水溶性食物繊維を一緒にとらなければ意味がない理由は以上のような生理学の知識がなければ理解できないのは仕方ないかもしれませんが、医者でもなく知識もないのに糖尿病患者に勧めるようなことは本当にやめていただきたい。

筋トレいいよ

やせるのが簡単だとわかると、筋トレしなくちゃまずいことがわかりますよ。

 

腸内細菌のための食事を優先して、朝からしっかり食べてれば食欲はコントロールされてきますから、いずれ痩せるのは簡単なんです。でもいざ実際にやせていくにつれ、だんだん自分の筋肉のなさに愕然とすることになります。

 

女性は筋肉質になりたくないから筋トレ必要ないと思いがちですが、筋肉質になるためでも、痩せるためでもなく、ボディメイクのためにはやはり筋トレは必須だと思います。

 

土台の筋肉がしっかり張っていないと、皮膚に張りが出ないので痩せてもきれいな体にはなりません。

 

筋肉つけるには時間がかかりますし、色々覚えていかなければならないことも多いので自分に合ったトレーニングの方法を試行錯誤するのにも時間がかかります。本格的にボディメイクするつもりなら、ダイエットのまえにまず筋トレから始めた方が近道です。

いつもの食事

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今日の昼食です。鶏モモ、豚ヒレ肉に塩コショウしてオーツ粉まぶして焼いただけ、長芋、もち麦5割飯。(βグルカン3g)オーツ粉はカレーやシチューなどの料理などいろいろつかえます。

 

 

 

 

朝のフルーツ盛りオートミール30gもち麦シリアル12g。(βグルカン2g)この朝食と昼の麦飯ではらもちがよいので、夕食軽めに残った麦飯とちょとのおかずぐらいですませていたら、3週目あたりから体重が落ち始めました。急な痩せすぎはマズイので、しっかり食べるようにします。

 

腸内細菌のための食事を優先すれば(βグルカンなら一日3gから6g)、食欲はコントロールされますから痩せることは簡単ですが、痩せた時に筋肉ないことに愕然としますから、ボディメイクをしたければしっかり筋トレして筋肉をつけましょう。筋肉つけるのはやせることよりずっと時間がかります。

まずは2週間

腸内細菌の状況は人それぞれで違いますから一概にいうのは無理ですけど、毎日一定の食事(βグルカン3から6g)を2週間ぐらい続けることで腸内細菌叢は変化してくるようです。その間は外食も控える必要があります。

 

そのあたりから、体感的にもいろいろなことの違いがはっきり分かるようになると思うのですが、試してみてください。

 

まず良い腸内細菌をしっかり増やす食事を続けることが大切で、短期的な一回一回の血糖変動にとらわれることは意味がありません。(体重の変化もね)

2019年8月17日 | カテゴリー : 腸内細菌 | 投稿者 : suzukinaikaC

食事以外のGLP-1の分泌は腸内細菌が主役

食事による小腸レベルでのGLP-1の効果は食後せいぜい2,3時間でしょう。朝の空腹時血糖とは関係しません。

 

朝の空腹時血糖の上昇は大腸のレベルでのGLP-1の分泌の低下が関与します。

 

厳密な糖質制限をしていて徐々に朝の空腹時血糖が上がってくる現象は、大腸レベルでのGLP-1の分泌が落ちてきたため、グルカゴンの基礎レベルが上がってきていることが主因だと考えられます。インスリンの基礎分泌はまだまだ正常のはずです。

 

GLP-1は前にもかきましたが、半減期が非常に短いですが、常に分泌されていて、食事の時に大きく上昇し、次の食事にかけてゆっくり下がります。

ですからこのGLP-1の基礎分泌を担う場所は大腸以外にありません。実際ヒトにおいてGLP-1を分泌するL細胞の数とホルモン含量は直腸が最も多く、十二指腸の100倍といわれています。

 

GLP-1の分泌を促す食事内容はいろいろありますが、大腸にとどくのは水溶性食物繊維やレジスタントスターチ等の糖質です。だから、大事なのです。

 

GLP-1は筋肉に糖を取り込む働きをし、その基礎的な低下は筋肉量の低下をおこしやすく、糖尿病の人がサルコペニア状態に筋肉量の減少をおこす大きな原因の一つであるとも考えられています。

 

ですから厳密な糖質制限によって、朝の空腹時血糖が上がっている状態を続けることは、何の危険もないどころが、長期的には徐々に問題を起こす可能性が高いと思います。

過食の原因は腸内細菌のエサ不足

ダイエットにおいてカロリー制限がうまくいかなかった理由はもうわかりますよね。

 

摂取カロリーを脳に制限させるのではなく、腸内細菌に決めさせれば良かったんです。

 

誤解を恐れず、あえて簡単に言ってしませば、、

 

過食の原因は腸内細菌のエサ不足。

 

普段は朝からしっかり腸内細菌のための食事をしてあげれば、過食をコントロールするのが簡単だということがすぐにわかりますよ。それができれば、たまには自分の脳のためにごちそうとっても、甘いものとっても大丈夫です。

 

この理屈をはっきり説明できるようになったのが、腸内細菌とヒトの脳をつなぐ役割となる短鎖脂肪酸とGLP-1の関係がわかったからです。

過食が続けば肥満や糖尿病やインスリン抵抗性や様々な病理が生じてきます。それぞれに関して対応するより、なぜ過食してしまうのかという根本にアプローチすることが一番確実で、簡単な方法になります。

 

結論は当たり前のようですが、これをきちんと説明できることによる効果はとても大きいです。これも医学研究の進歩のおかげですね。

水溶性食物繊維、レジスタントスターチは主食を抜くと不足する

江部先生が8月2日に「ヒトと腸内細菌と食物繊維の関係」と題したブログを挙げられていました。その中で食物繊維は、ヒトと腸内細菌にとって必須であり、腸内細菌が食べる食物繊維は、水溶性食物繊維だと考えてほぼ間違いありません。と述べられています。

とここまでは全く異論ありませんが、問題なのは最後の結論です。



糖質制限食では、野菜、海藻、キノコ、大豆製品などから食物繊維を摂取できます。
特に水溶性食物繊維はアボカド、オクラ、こんにゃく、納豆などに多く含まれています。


先生!これでは全く足りません。イモ類や穀物など主食としてとるものに含まれるレジスタントスターチが必要です。糖質制限をしていなくて、普通にご飯を食べていても、または玄米食でも不足(玄米には水溶性食物繊維は少ない)しがちな水溶性植物繊維やレジスタントスターチを、主食を減らしておかずだけで十分に補うなど、よっぽど無理しないと不可能です。

 

更に言えば大腸の健康だけの話ではないんです。短鎖脂肪酸がGLP-1の分泌刺激になることを知っていれば、肥満や糖尿病の人の減ってしまった短鎖脂肪酸の合成を増やすために、水溶性食物繊維は普通以上に意識しとるべきものになります。そんな時に主食を減らしていたら、どうなっちゃうんでしょうか。水溶性食物繊維が大事と思われるなら、それが豊富な麦飯やオートミールを主食でとるべきです。水溶性食物繊維はビタミンやミネラルのように微量でもよいわけではありません。ある程度の量が必要とされます。(例えばβグルカンのみなら1日3g最低ライン)

 

GLP-1があらかじめ分泌されていれば、β細胞はすぐに反応でき、肝臓や筋肉の血糖の取り込みも促進され、結果少ないインスリン量で食後血糖を下げられ、なによりそれ自体がβ細胞の増殖につながることが言われている以上、糖質量にこだわる理由は複合糖質の場合はないはずです。

 

GLP-1を分泌するL細胞が大腸にあることの意味

GLP-1を分泌するL細胞を刺激する物質はわかっていて、グルコース、アミノ酸、そして脂質では一価不飽和脂肪酸(MUFAs)、ω―3多価不飽和脂肪酸(PUFA)です。多く含む食品としてオリーブ油、アボガド、アーモンド、魚や亜麻仁油などがありますから、これは地中海式食事が健康に良いとされる根拠の一つになっています。

 

GLP-1の分泌は食後15分から30分の間におこる最初の反応と60分前後のピークの2相性でそこから次の食事に向けて徐々に減少していきます。ここでGLP-1を分泌するL細胞の場所が小腸下部から大腸なので、そこに食物が至るまでの時間を考えて、最初の反応は小腸上部にあるk細胞または神経系を介した分泌であると考えられているわけです。

 

この食事によるGLP-1の分泌が肥満や糖尿病の患者において低下していることがわかって、それを治療する目的で、以前からGLP-1の分解酵素阻害薬はありましたが、特にGLP-1の様々な役割の研究が詳しくなされ、β細胞の保護作用も期待できることも相まってGLP-1の注射製剤を比較的早期から糖尿病患者に使うことが推奨されるようになってきています。

 

ですから、糖尿病のサイトで調べてみれば、GLP-1の作用については詳しく知ることができますが、ここで気づいてほしいのはL細胞の存在する場所の表現の違いです。小腸下部とだけ書かれていたり、小腸から大腸にかけてという表現がされていますが、実は大腸に最も多く存在しています。

 

最初に示したような栄養素がもはやそれほど存在しない大腸に最も多く存在しているという理由がうまく説明できないので、そのような表現になっているのかはわかりませんが、腸内細菌が作り出す短鎖脂肪酸がL細胞のGLP-1分泌を刺激することがわかったことで、大腸に最も多く存在する理由ははっきりしたと思います。

 

となれば肥満や糖尿病患者のGLP-1分泌が低いことの理由として、腸内細菌がつくる短鎖脂肪酸が足りないためL細胞の数が減少し、GLP-1の分泌が慢性的に不足し、時間の経過とともにインスリン抵抗性をはじめとする病理を作り出していると考えるのはかなり理にかなっていると思います。

 

主食として大麦やオーツ麦をとることが、GLP-1の慢性的な不足を外から補充せずに、食事で内因性に補充することにつながるなら、肥満や糖尿病の本質的な食事療法になるといっても言い過ぎではないと思いませんか?

短鎖脂肪酸とGLP-1

肥満や2型糖尿病と腸内細菌との関連について近年研究が進み注目されています。いろいろなブログでも紹介されていますが、まずはキーワードを簡単に紹介したうえで、あれこれ考察したいとおもいます

 

短鎖脂肪酸(略してSCFA)

 

大腸の腸内細菌叢が主に食物繊維を材料として発酵して作り出すのが、短鎖脂肪酸(SCFA)です。このSCFAには腸管を弱酸性にして腸内環境を健康に整えたり、大腸の主要なエネルギー源となって蠕動運動を促進して便秘を改善する働きがあることはよく知られています。またそれが宿主のエネルギー源ともなることから、以前は食物繊維はゼロカロリーとされていましたが、現在ではその発酵される度合いによって食物繊維にもカロリーを計上するように変わっています。

 

血中に入ったSCFAはエネルギー源として利用される以外に、いろいろな細胞膜上にある受容体に結合して働くこともわかってきました。
(腸内細菌と宿主をつなぐ受容体 木村郁夫 生命誌ジャーナル より)

 

交感神経節にある受容体に結合すると、ノルアドレナリンの分泌が促され交感神経が活性化されて体温や酸素消費量を指標とした体全体のエネルギー消費量が上昇します。食べすぎてもSCFAの濃度の上昇が交感神経を刺激することでエネルギー消費を高め、宿主のエネルギー恒常性を保つ働きが役割がある。つまり肥満になりにくいというわけです。

 

更に白色脂肪細胞にも受容体は多くあり、SCFAがここに結合するとインスリンの働きをブロックします。食べすぎてブドウ糖や脂肪酸が過剰にある状態でも白色脂肪細胞への脂肪の蓄積を抑えることで、これまた肥満を防ぐことにつながるというわけです。

 

SCFAの働きの中でも特に注目すべき点は、GLP-1(グルカゴン様ペプチドー1)というホルモンの分泌を強く刺激する点にあります。

 

GLP-1(グルカゴン様ペプチドー1)

 

GLP-1は小腸下部から大腸にかけて分布するL細胞と呼ばれる腸上皮細胞から分泌されるホルモンで、膵臓β細胞からのインスリンの分泌をすすめます。また同じく膵臓から分泌される血糖を上昇させるホルモンであるグルカゴンの分泌を抑制することでも、血糖の調節に深くかかわります。

 

GLP-1にはそれ以外にも多様な働きがあり、それらの働きが肥満や2型糖尿病の予防や治療にかかわっています。実際これに関連した注射薬や内服薬が治療にも用いられています。

 

GLP-1は食後のインスリン分泌のほぼ半分にかかわっているようであり、インクレチン効果として知られています。胃内容物の排出を抑えることで、小腸からの糖の急激な吸収をおさえる働きもあります。

 

また、膵臓への作用として動物実験での結果では、β細胞の増殖を増加させ、アポトーシス(自然死)を減少させる働きがあることが確認されています。

 

GLP-1の多彩な作用の中でも中枢神経系への作用がまた興味深いものがあります。
(参考Nutritional modulation of endogenous glucagon-like peptide-1 secretion: a review 2016)

 

生理的なエネルギー需要に加えて、食物摂取は報酬系の処理や報酬系に動機づけられた行動によっても決められています。

砂糖や脂肪など高カロリーな食品には依存性があり、チョコレートやポテトチップスなど一口だけのつもりでも食べ始めるとやめられなくなりつい食べすぎてしまいがちです。

 

常に食物が得られる環境になかった状態が長かったヒトが生き残るために、エネルギー需要が足りている状態であっても、高カロリーな食事に対して脳がドーパミンを放出して報酬系を刺激して快楽を得る仕組みがあると考えられています。

 

ただし、刺激が続くと、次第にドーパミンのレセプターの数が減少し同じ刺激をうるのにより大きな刺激が必要になります。これが依存症の原理です。薬物依存の患者と同じように、肥満症の患者の脳においても同じような質的変化が起きている。甘いもの中毒といわれるゆえんです。

このように食べ物のおいしさは食べることを決める重要な決定要素になります。結果としてとてもおいしい食事、典型的にはエネルギー豊富な脂質と単純糖質でできた食事は身体的なエネルギーの必要性がなくても摂食する引き金となりうるわけです。

 

見た目や嗅覚の合図に呼応して中枢神経のいくつかの部分の反応が起きることを、予期的報酬といいます。要するに、おいしそうな食べ物(典型的には脂質と単純糖の食品)にたいする、食べたいと思う気持ちの強さ(渇望の度合い)のことです。

 

食事をとることに応じておこるこれらの中枢の活性化のことは消費的報酬といいます。この報酬の減少は代償的な過食と関連します。

 

GLP-1のレセプターはこの予期的報酬と消費的報酬に関連する脳の部分にみられて、それを調節する役割があることがわかってきています。つまり、ドーパミン神経伝達に影響を与え、予期的食物報酬を減らし、消費的報酬を増やします。

簡単に言うと、おいしそうなものをみても食べたいという渇望感が過剰におこることはなくなり、ある程度食べれば満足することができるようになり、したがっておいしいからといって食べすぎることもなくなるということです。これは標準体重の健康な人においては普通に見られていることで、この食欲の調節にGLP-1が関連しているということです。

 

GLP-1の分泌が十分にあれば、単純糖質や脂肪の組み合わせ(ケーキのような)食べ物を時にたべても、健常人であれば即過食や依存につながるわけではないということがわかります。すでに中毒状態の人が多くいて、食べ続ければ中毒状態になりやすいのも確かですから、甘いもの中毒とか甘いものは一切取るなという主張なども一理はあると思います。

 

しかし自分自身としては疲れた時や外食時のデザートなどで、ドーパミンの報酬系を活性化させる(甘いものを食べる)ことで癒されるメリットはおおきく感じていて、中毒になりやすいという危険性からくる、甘いものをたべることに対する抵抗感はかなり少なくなりました。

報酬系には当然それが必要だからという目的もあるわけで、制御できなくなることが問題なのです。ふつうに節度を持って食べれれば問題はなく、それを可能とするためにGLP-1の分泌を低下させない食事を普段はしていることが大前提になるわけです。

 

すでに依存状態にあるとき、その原因になる典型的な脂質と単純糖質の食事を避けることは必要ではありますが、その治療や予防となるGLP-1の分泌を促進する食べ物の一つが高食物繊維の炭水化物(複合糖質)ですから、単純糖質と複合糖質をもひとくくりにして糖質として避けてしまうことは非常に問題があったということが理解できるのではないかと思います。

 

また、かなり確実持続的に短鎖脂肪酸を増やし、ひいてはGLP-1の濃度を高めることができる方法として、腸内細菌が短鎖脂肪酸を作るための材料となる水溶性食物繊維(βグルカン)を豊富に含む大麦やオーツ麦を主食として取り入れる食事療法は、肥満や2型糖尿病の治療のための本質に近い食事療法と考えたのも、以上のようなことがわかったからです。あと、福島刑務所での糖尿病に対する麦飯の論文の結果は十分それをうらずけるものとなっていると思います。