鈴木内科クリニック・鈴美館

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カロリー制限理論

糖質制限の光と影

糖質制限には光と影がある。

 

光の部分や影の部分だけを取り上げて議論しても意味のあるものにならないのは当然だ。

 

影の部分について十分な理解があれば、光の部分を生かすこともできうると思う。光の部分だけを取り上げて影の部分を検討しようとしないでいれば、問題が生じてくるのもやはり当然でありすでに生じているのであるが、状況としては企業の参入の増加に伴い世間では糖質制限の認知度は(実行できるのかどうかは別として)ますます広まってきているようだ。

 

数年前、最初の糖質制限のセミナーでは、糖質制限を知っている人は圧倒的に少数派であった。しかしすでに流行の兆しはあった。

自分が糖質制限を知ったのはまさにその段階であった。これから糖質制限がどんどん広まっていくのは間違いない。これには医療を変える力があると、広めていかなければならないとその時は強く思った。

しかし当初の劇的な臨床効果にもかかわらず、次第に問題を生じてくる場合が多いことがわかってきた。その解決策を模索するうち、糖質制限自体に本質的な問題があるのではないかと考えるようになり、それを発信するようになったが、そのことで残念ながら光の部分だけしか見ようとせず、影の部分を無視したり、あくまでも光の部分だけで説明し続けることにこだわり続ける人とは議論にならないこともはっきりと分かった。

解決策を模索する中で出会い、大きな影響を受けたDr Fungでさえ、光の部分だけで影の部分を説明していることに気がついた。

Dr Fungの、生理的インスリン抵抗性や暁現象の説明がどうしても腑に落ちなかったのはそういうことだったのだ。

LowT3症候群についても同じことだ。ケトジェニックの指導者たちについていくら学んだところで、自分の知りたいことは得られないだろうということを直感的に理解できた気がする。それがはっきりと分かったのは、まさに後ろに回って後ろから見たからだ。

 

今度はかつて見ていた光の部分が影となり、影の部分がよく見えるようになった。それによってようやく全体が見えてきた気がしています。

 

自分にとって大事なことは、一つの方法にこだわることやそれを広めることではありません。

糖質制限をきっかけとして体質改善に成功し、うまくいった人はそれでいい。

しかしうまくいかなかった人、新たな問題を抱えてしまった人には別の方法を探さなければならない。

 

それが、糖質制限セミナーをしたり、ネットで発信してきた自分の責任でもあるのだと思っています。

 

「ボーンブロスでやせる間ファスダイエット」の出版はそんな模索の中での自分の途中経過をまとめたものです。

流行に逆らって糖質制限の問題点を指摘する内容であり、かといって糖質制限は危険だ!みたいな感じが好きなアンチ糖質制限の人を対象に書いたわけでもないので売れ行きはそこそこといった感じのようですが、自分としては出版できたことにとても感謝しています。

ただし、途中経過であったため、すでに修正すべきことや新たに分かってきたことがたくさん出てきてしまいました。

それを今後もセミナーやネット上で発信していきたいと思っています。

 

お知らせですが5月14日月曜日午後、東京ビッグサイトでの東京ビューティーワールドジャパンの中の特別企画の有料ゼミでセミナーを行います。美容にかかわる業界関係者が対象ですが、業界の範囲はかなり拡大解釈で大丈夫なはずです。まだ席は空いています。

現時点で新たに分かってきた情報を更新して、美容と健康を考える方に有意義なセミナーとなるようにしたいと思いますので、興味のある方はぜひ来ていただけると嬉しいです。

 

詳細はこちらから⇓⇓

https://beautyworld-japan.jp.messefrankfurt.com/tokyo/ja/visitors/events/seminar7/semi2.html

カロリー制限理論の実際

カロリー制限で痩せようとすることは例えば2000カロリーから1400カロリーに制限すると一日当たり600カロリー、一週間で4200カロリーのマイナス分脂肪が燃え、体重が減らせるという考えです。

 

これはカロリーの摂取量が減っても基礎代謝が変化しないというのが前提であり実際には体は基礎代謝を落として適応しようとしますから、体重が減るのは最初だけで基礎代謝が1400カロリーになれば体重は減らなくなります。そして代謝が落ちた分、体は冷え、疲れやすくなり、さらに体重のセットポイントが高いままであるので飢餓感が持続します。そして我慢できずに再び2000カロリーに戻してしまえば、いったん落ちた基礎代謝はすぐには改善しないので、体重はすぐに増えてしまいます。

このリバウンドを繰り返すうち、体はますます痩せにくい状態になってしまいます。運動によって基礎代謝を落とさないという方法も実際のところはうまくはいきません。運動しているとき以外の時間で活動量が減って埋め合わせてしまいますし、空腹感も強くなり、体はやはり食事量を増やそうと仕向けてきますので結局リバウンドしてしまうことになりがちです。

 

 

この図はあくまでもモデルでありますので一週間で適応するとかの意味ではありませんが、間欠的ファスティングの簡単なイメージだと考えてください。この場合、基礎代謝が2000カロリーのままで下がらないので、週2回のファスティングの日に脂肪を燃やすことができ、何週間でも続けることが可能です。一週間で減らすカロリーはほぼ同じでも体におこることは全く違います。その違いを生むのがホルモンの働き、すなわち空腹時のインスリンの血中レベルを下げることにあります。