グルカゴンの反乱の意味

グルカゴンの反乱の意味をもう少し分かりやすく説明します。

 

正確な表現を心がけようとすればするほど、わかりにくくなるようですので、断定と思い込みもたくさん混じった僕の独り言だと思って読んでください。

 

肥る原因は食べすぎと皆さん思っているのでしょうが、そうではなかった。正しくは過度に精製された状態(水溶性食物繊維がない状態)でとった糖質が問題であったわけで、水溶性食物繊維と一緒にとる糖質はむしろ足りていなかった。この不足が様々な代謝異常を起こす原因だったとは。

 

糖質はその性質上、水溶性食物繊維に含まれつつゆっくり吸収される必要があり、それによって安全に、β細胞にも負担をかけず、エネルギー源として利用する仕組みがきちんとあったわけです。だからこっちの糖質はむしろ増やさないといけなかった。同時に精製糖質の過剰はたしかに問題なので、この糖質を制限することは全く正しいのです。しかし増やすべき糖質まで控えてしまうことは、エネルギー的にも、腸内細菌叢にとっても非常にダメージが大きかった。僕が問題にしているのはこの点です。

 

精製糖質は小腸上部で吸収されてしまいます。ここで吸収されるとグルカゴンの分泌が刺激されますから、同時にインスリン分泌も刺激されても血糖コントロールするには非常に効率が悪い。グルカゴンが肝臓から糖を血中に放出してしまうわけですから、インスリンは余計に働かなければならなくなります。部屋を掃除しているのに、同時に散らかすやつがいるようなもので、たまったものではありません。筋肉も糖を取り込む準備ができていないのでインスリンはたくさん必要になります。

 

しかしここを水溶性食物繊維にふくまれて通過していけば、糖は小腸下部まで達し、そこでGLP-1が刺激されることによって、筋肉も糖の取り込みをする準備を始めますし、血糖が上がる前にしっかりグルカゴンの働きも抑えます。それによって少しのインスリンで血糖をコントロールすることができますから、高インスリンによっておこる代謝の異常や過度の同化(肥るってこと)はいくら糖質をとってもこの場合おこらないのです。

 

他にもいろいろな要素がありますが、ここまでの部分だけでも一律な糖質制限には問題があるのです。

 

常に過度に刺激されたα細胞(グルカゴンの分泌細胞)はやがて暴走を始めます。これはインスリンの分泌が減ってしまってきた糖尿病状態でおこるのではなく、まだまだβ細胞が全く正常に分泌されているごく初期から起こっていた.そしてその暴走にあわせて、インスリンがどんどん必要になって高インスリン状態が続き、それがいろいろな病理を引き起こしていった。つまりインスリンはぜんぜん悪者ではなかったんです。グルカゴンの反乱こそが肥満や糖尿病の原因であったということになります。

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