鈴木内科クリニック・鈴美館

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2018年

健康状態(Health)=栄養(Nutrients)/カロリー(Calories)

ファーマンの栄養密度という概念は次のような公式で表現されます。
H=N/C

健康状態(Health)=栄養(Nutrients)/カロリー(Calories)

 

すなわち健康状態は摂取したカロリーあたりの栄養の割合で予想されるというものです。すべてのカロリーは炭水化物、脂質、そしてタンパク質の3つの要素から成り立っています。ここでの栄養とはこのカロリーを構成する要素以外のファクターを意味し、ビタミン、ミネラル、食物繊維、そしてファイトケミカルを含みます。これらのカロリー以外の栄養が健康にとって決定的に重要なものになります。

この栄養密度の高い食べ物を摂取することが体重を持続的に減らすためのカギとなります。すべての食べ物はこの公式を使って評価することができます。どんな食べ物が栄養密度が高いのかを学んでいくことが、生涯にわたって体重コントロールでき、健康でいられる道につながっていきます。

反対の高カロリーで栄養がない食品はしばしばエンプティカロリー(空のカロリー)またはジャンクフードと呼ばれます。空というのは栄養や繊維がないという意味です。

栄養密度の高い食べ物をたくさん食べることこそが、最適な健康と体重をコントロールするための秘訣になるのです。栄養密度の高い食べ物をたくさん食べれば食べるほど、栄養密度の低い食べ物への食欲は減少し、徐々にそれらに対する中毒性が失われていきます。

単純なカロリー制限によるダイエットはうまくいかないことは、だれもが知っていますが理由は知らないことが多いようです。多くの人にとって、食べすぎが体重増加の原因ではなく、何を食べたかが問題だったのです。むしろ、正しい食べ物をたくさん食べることこそが成功へのカギになります。

体重を過度に増加させている原因は、食べすぎではなく、脂肪や過度に精製された炭水化物、またはほとんど栄養のない食べ物などから、カロリーの大部分を摂取しているからです。

不健康な食事を改めることは難しい、なぜならそれを食べる喜びを抑えきれないからと多くの人は思っています。ところがそうでもないようです。時間はかかりますが、健康的な食事は結果としてより楽しさを増すとファーマンは指摘しています。

高栄養で低カロリーの食事が寿命を延長させ、病気の予防につながる。
寿命の延長につながるのは、適切な栄養を摂取している限りより少なく食べることにあるようです。

高カロリーな食品を制限し、かつ適切な栄養は維持することを安全に行うために必要なことは、栄養のない食べ物を避けることという結論になります。実際これは何を食べるかということにおいて、決定的に重要です。

カロリーをお金に例えてみると理解しやすいかもしれません。カロリーをとることはお金を払うようなものです。価値のないものにお金を払っていれば、その付けは必ず回ってきます。できる限り少ないカロリーで体に必要な栄養素を摂取することが大事です。そのときカロリーを構成するタンパク質、脂質、炭水化物は、最低必要量は満たされているようになっています。栄養素の多く含む植物性の食品は実はカロリーあたりではタンパク質の割合が高いものが多く、しっかり食べることでタンパク質も充分必要量は賄えます。

カロリーを支払わず、栄養素だけ例えばサプリなどで摂取すればよいのではないかと思われる人も当然いると思いますが、これには様々な問題があるようです。

 

植物性たんぱく質と動物性たんぱく質

植物性たんぱく質は一般的にアミノ酸スコアが低いため、動物性たんぱく質より劣ると考えられがちですが、現在の栄養学では必ずしもそうであるとはしていません。
伝統的な食品の食べ合わせ(ご飯に納豆)など、実際に食べられるときには必須アミノ酸のお互いの不足を補うように摂取されることも多く、この場合あわせて考えればアミノ酸スコアは高くなることを考慮に入れるべきとなってきています。
また、大豆タンパク質はメチオニンの含有量が基準値より低かったため、かつてはアミノ酸スコアが低く見積もられていましたが、現在はメチオニンの基準値が下げられたため(人の必要量にあわせて)アミノ酸スコアは100となっています。
更に吸収率まで考慮した場合のアミノ酸スコアでは牛肉は100ではなくなり、大豆よりも低い値になっています。

現在の栄養学から見れば、アミノ酸スコアを理由に植物性たんぱく質が動物性に劣るとするのは古い考え方だといえると思います。

ケールの栄養の高さ

今読んでいるTHE WHOLE FOODS DIETの中で、ケールの栄養の高さを世界に知らしめたのはJoel Fuhrmanの功績だと書いてありました。

彼はカロリーあたりの栄養価に注目すべきという栄養密度という考え方の提唱者として有名です。これについてはまた別の機会に書きます。

 

ふと昭和の和漢の大家である大塚敬節先生が、ご自身の食生活を語るエッセイの中で庭にケールが植えてあり、それを毎日生で食べていると書いていたような気がしてみてみると、確かにそう書いてありました。

 

それで今朝は家内に頼んでケールのスムージーを朝食前に作ってもらいました。

コップ一杯あたりバナナ2分の一本とリンゴ半分も入っています。とっても美味!

朝食のサラダのグリーンはおかひじき、えごま葉、ケールでいずれも栄養密度の非常に高い食品です。

朝食にバナナが入ると血糖がやや上がりやすかったのですが、この朝食と合わせて食べて血糖のピークは130と緩やかでスムージー効果の気がしています。

 

長寿者たちが食べてきた食事

世界の中で100歳を超える長寿者が特に多い地域をブルーゾーンと呼びます。

そしてその代表として最初に挙げられたのは沖縄でした。

そんな長寿者たちが食べてきた食事、つまり戦前の沖縄の食事の主食はサツマイモでした。

稲作は沖縄の地形にあまり適さなかったようです。中国から伝わったサツマイモは台風などの災害にも強く、かつての沖縄では日常の食事の8割以上を占めていたようで、まさしく人々の命を支えてきたといってもよい作物でした。

さらにゴーヤ、ハンダマをはじめとするビタミン、ミネラルなど栄養豊かな島野菜や果物、島豆腐、それに魚や海藻などが日常のおかずとして食べられていたようです。おやつとしてはやはり黒糖をよく食べていたのでしょう。

また豚肉のイメージが強い沖縄ですが、かつては貴重なたべもので、日常的に食べていたわけではなかったようです。

かつての沖縄の人たちには今のように食べ物を選ぶ選択肢はあまりなかったと思います。しかし、それゆえに結果的に粗食のようであっても栄養的には豊かな食事となっていたのだろうと思います。

栄養というととかくタンパク質量にばかり目が行きがちですが、カロリーのベースとなる糖質、脂質、タンパク質以外の部分、つまりビタミン、ミネラル、食物繊維、そして植物性の様々なファイトケミカルを豊富に含んでいることを栄養的に豊かな食事と考えるからです。

サツマイモを主食にすべきといいたいわけではありませんが、プラントベースホールフードの食事とは何かというときに、この長寿者を生んだかつての沖縄の食事スタイルがまさにぴったり当てはまっている感じがしました。

菜食主義と違うのは機会があれば肉を食べていたということと、その場合すべての部分をしっかり食べる豚料理の食文化があることからもわかると思います。

プラントベースホールフードの食事

プラントベースホールフードの食事は、提唱するドクターたちによって多少の温度差というか違いがありますが、菜食主義の食事に近いとはいえ同じではありません。

食物繊維の多いより加工されていない、精製度の低い炭水化物を摂取するようにしますから、ベジタリアン用の大豆で作った加工食品などはNGですし、食物オイル(オリーブオイルなども含む)であっても加工食品ですからとらないようにする必要があります。

きちんとした量を摂取できればタンパク質は植物性のもので必要量は満たせますが(これについてはまた別の時に書きます)、一切動物性のものをとってはいけないわけでもありません。

90+%ルールと呼んでいますが、普段は植物ベースでもたまにステーキなど食べても構いません。たまにの頻度は全体の1割という意味ですが、これも人の状態によりけりで、絶対というわけではなくてもいいと思います。

つまり、普段の食事はできるだけ自然な野菜、穀物やでんぷん質、果物、豆類中心の食事とし、機会があれば肉も食べるという感じの食事であり、今の時代の食事の問題を加工食品やカロリー密度の高い動物性の食品を日常的にとりすぎていることにあるとしているわけです。

 また精製された白砂糖は確かに避けるべき食品としていますが、砂糖を依存性を生む麻薬のような危険な食べ物として、過度にすべての問題の犯人であるかのように扱っているわけでありません。

詳しくはこれからすこしずつ紹介していきたいと思っています。

リプレで日内変動を調べた結果

三ヶ月ぶりにリプレを使って日内変動を調べています。

週間経過しましたが、どんなに炭水化物とってもリプレでは80から160ぐらいの範囲で治るようになっていました。リプレ160のとき、実際の末梢血糖値は140ぐらいです。糖質量を制限したり、気にすることは意味はないと今は確信しています。それより植物繊維をしっかりとることと、脂質をできるだけひかえることが、糖質代謝にとってはるかに大事です。

 

今朝の朝食

今朝の朝食です。ご飯は大盛り。1日2000カロリー以上を炭水化物80パーセントを目指して食べてます。

昨日は間食にトウモロコシ2本、大盛りざるそばなど食べました。他、スイカなど果物もたくさん食べています。

この朝食で血糖値45分133 60分122 でしたので、やはり脂質を控えた食事は耐糖能の改善に非常に効果があるのが確認できます。

 

 

糖質摂取を大量にしてみました。

あくまでも個人的な一例報告にすぎないということが前提なのですが、糖質リハビリとして先日(水曜日)実験的に、一日糖質摂取を大量にしてみました。

 

朝ご飯2膳、味噌汁、納豆、キューイ。

昼はご飯一膳にみそ汁、漬物、ざるそば一人前、そのあと大福もち一つ食べて、

夕食にはざるそば一人前、ぶっかけうどん一人前、さらにデザートにバナナ一本です。

 

そしたら、耐糖能がみょーに改善してしまい、今はどれだけ糖質をとっても血糖が140以上にはならない感じです。

健常人は糖質一グラムで血糖がいくつ上がるとかなんとか、今の自分には全然関係ありません。耐糖能が改善すれば食後高血糖はそもそもおこりませんので糖質量を気にする必要は全くなくなります。

 

さらに実は過剰にとった糖質が脂肪に変わるというのも人の場合、通常ほとんど起こらないようです。注意すべきは糖質量ではなく脂質の方です。でんぷん質が人本来のエネルギー源であり、人は本来その代謝に最適化されている。それが、今の自分の結論になってしまいました。

 

耐糖能を改善させるために

耐糖能が低下してしまった人が耐糖能を改善させるための方法は、当然のことですが治療食ですので極端といえば極端であり、また中途半端ではうまくいきません。

糖尿病学会が勧める炭水化物と脂質の割合は60%と25%ですが、これは標準的な和食が基準となっており、このレベルでは低脂質とはいえません。

これでは全く不十分であったようです。

したがって中途半端で効果が出なかったため、血糖コントロールだけが目的化し、薬物治療に重点が置かれたため、合併症の進行を防ぐことが難しかったのだと思います。

その中で、糖質制限は対症療法としてであっても、確かに従来の糖尿病の食事療法よりはメリットがあったと思います。

しかしながら最近の研究成果で、糖尿病の本質的な原因が脂質にあることが明らかになりつつあり、そして脂質割合を10%前後にまで控えた低脂質食が、実際に臨床的に糖尿病に効果があることが証明されている以上、あとは個人差や病歴の長さによってどこまで改善するかまだはっきりしていないことはありますが、対症療法の糖質制限より根治を目指す食事療法を選択するのは当然のことではないでしょうか?

すべての糖尿病の人が可能であるとはもちろん考えてはいませんが、糖尿病はコントロールするという時代から、すみやかに治すという時代に今後変わっていくかもしれません。

糖質と脂質の二つが過剰になって代謝の異常がおきているとき、糖質を控えることはどちらも過剰なままよりはましでしたが、本来控えるべきは脂質の方であったというのが、今の自分の見解です。

 

「低炭水化物ダイエットへの警鐘」

昨年、「低炭水化物ダイエットへの警鐘」という本からコリン・キャンベルを知り、気にはなっていたのに、なぜか手に取ることを避けていた「チャイナスタディ」を読んでから、低脂質、高炭水化物、高食物繊維の食事(プラントベース、ホールフード)の食事が、アメリカで糖尿病、高血圧、肥満といった成人病の治療において結果を出して注目されていることを(たいへん)遅ればせながら知りました。

さらに、「Reversing Diabetes」のニール バーナードの糖尿病の患者への結果や、「Prevent and Reverse Heart Disease」のコールドウエル・エセルステインの冠動脈疾患への驚くべき臨床結果などにも衝撃を受けましたし、他にも、「Eat to Live」ジョエル・ファーマンや「The starch solution」ジョン・マクドゥーガルなども知り、これらのこの分野を引っ張る研究者たちから大急ぎで知識を得ようとしている最中です。

もっと早く知っておくべきでした。

興味のある方はぜひ調べてみてください。