鈴木内科クリニック・鈴美館

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2018年

トライアスロン初完走!in宮崎

宮崎でのトライアスロン初完走できました!自分の計測ではスイム1500m41分、バイク40㎞1時間28分、ラン10㎞56分で移行の時間を合わせて3時間12分でした。
実は始めてトライアスロンに出たのは11年前、指宿のトライアスロンでした。その時は台風が接近していて海がうねりが強く、練習不足と初めてのオーシャンスイムで全く泳げずパニックになり、リタイヤしたという苦い経験から、ずっと離れていたのですが、去年スイム500mと1000mのアクアスロンにでて、今年1500mのアクアスロンと段階的に距離を伸ばし、ようやく今回のトライアスロンで11年前の宿題を終えられて感無量です。
スイムは沖で波が高く、なかなかうねりも強くて時間がかかってしまいましたが(35分ぐらいの予定でした)、バトルの中でも慌てずに泳ぐことができたのは大きな自信になりました。バイクとランはほぼ予定どうりの結果です。
今回は無理をせず、とにかく無事完走することが目標でしたので大満足です。56歳にしてようやくトライアスリートになれました。
トライアスロンは3種目あるので体全体をバランスよく鍛えることができるスポーツです。一つの種目にだけ長時間の練習をあてることはできないことが、かえって体には良いのではないかと思います。

2019年鹿児島マラソン抽選結果

3月の鹿児島マラソン当選しました!

今回は月間走行距離を増やさずに(100km以内)、下肢の筋トレとインターバルを強化して、サブ4達成できるか試してみたいと思います。ワクワクしてきました。

スポーツ栄養学

インスリンの効きめが悪くなる(インスリン抵抗性を呈する)のは、主に骨格筋であり、脂肪組織におけるインスリンの効き目は大きく変化することはない。このような状況において、糖質を摂取することは、すい臓でのインスリン分泌を増強し、それによって、インスリン抵抗性を発症している骨格筋ではなく、脂肪組織が血糖の大部分を取り込むようになる。脂肪組織は、大量に取り込んだ糖質をもとに脂肪合成を活発に行い、肥大化する。したがってインスリン抵抗性さらには高インスリン血症を呈している肥満者においては、糖質を制限し、インスリンの分泌を抑えた方が、脂肪組織の増加を抑えるのに効果的であると考えられる。
一方このようなインスリン抵抗性および高インスリン血症を発症していない状況においては、エネルギー密度の高い脂肪の摂取量を抑えた方が、減量、脂肪減少効果は高いであろうという可能性も示されている。

(スポーツ栄養学 寺田新著より抜粋しました)

 

2017年10月初版のこの本には最新のスポーツ栄養に関するトピックが網羅されており、大変感銘を受けました。昨日届いてあっという間に読んでしまいました。例えば、ベージュ脂肪細胞、脱共役タンパク質、エピジェネティクス、エネルギー有効性(エナジーアベイラビリティ)レプチン抵抗性、新式グリコーゲンローデング法、Sleep-Low法、運動における糖尿病への効果、糖尿病の原因とは、糖質、タンパク質、脂質の摂取量とタイミング、ケトン食での運動への効果もVolek博士の論文など、中立的にスポーツへの応用の可能性として紹介されています。

大変読みやすく充実した内容なので、運動する人すべてに必読の書といいたいくらいの良書です。

また糖尿病の人にもお勧めします。

 

万人に共通する最適なPFCはない

前回の投稿で、糖と脂質が必要とされる量をそれぞれ糖は糖、脂質は脂質としてとることがエネルギー効率の観点から大事であると書きました。

糖質制限であっても脂質制限であってもそのバランスを意図的にかなり極端にすることで、よりエネルギー消費を増やしダイエットの方法に応用できるわけですが、本来は不自然であることを理解したうえで行う方法論であるべきと思ったからです。そのためのモデルでした。

 

実際に最適な糖と脂質の摂取量のバランスはもっといろいろな要素を組み入れて考える必要がもちろんあります。

例えば脂質は蓄えられる量が多く、不足することはまずないということや、炭水化物がもつ不足しがちな豊富な栄養素(ビタミン、ミネラル、食物繊維、ファイトケミカルなど)をできるだけ摂取することが望ましく、その観点からは日々の食事としては糖の摂取割合が多めの方がメリットが大きいはずです。

安静時であっても頭を使っているかでも違ってきますし、以前にも紹介しましたが、万人に共通する最適なPFCバランスはないと考えた方がよさそうです。でも目安としては現在の栄養学が推奨するバランスは至極妥当なものに見えてきました。(科学的根拠なしと批判している人もいますけどね)

人のエネルギー源は糖と脂肪

人のエネルギー源は糖と脂肪です。

タンパク質もエネルギー源になりますが、ここでは理解しやすくするためあえて考えないことにします。

一日に仮に2100kcal必要な人がいたとします。糖を1200kcal,(300g),脂質を900kal(100g) 使いました。安静時には糖と脂質の消費は半々ぐらいで、活動強度が増すと糖の使用割合が増えてきます。

食事で糖を300g、脂質を100gとったとすれば、ちょうど過不足なく補えたことになりますが、なかなかそうピッタリはいかないでしょうから、どちらにも過不足が生じてきます。

 

糖が不足した場合、貯蔵しているグリコーゲンが使われます。

脂質の場合は体脂肪が使われます。

 

糖が過剰の時はどうなるかというと、じつはすぐに脂肪になることはありません。

まずエネルギー消費を増やし過剰分を使ってしまおうとし、つぎにグリコーゲンとして貯蔵される量を増やし、それでも余ったものが脂肪に変換されます。この脂肪を作ることをデノボリポジェネシスといいますが、人の場合余計なエネルギーをかなり消費するため、できるだけ避けようとしている感じです。

現金があまっても貯金すると課税されてもったいないので現金として使ってしまうか、たんすにしまった方がましといった感じです。このことはマクドゥーガルのスターチソルーションに書かれていましたが、王城氏のブログにも詳しく書かれていて大変わかりやすかったです。

 

脂質が過剰の時にはこれは脂質として体脂肪になりやすいようです。

原則として糖は糖として、脂質は脂質として使われると考えてください。食事で糖が不足すれば、グリコーゲンが使われますが、それも不足してくると糖新生によって新たに糖を作り出す必要があります。糖の不足に対し脂質を直接使うことはできません。それに対し脂肪は体脂肪の貯蔵量が多いため不足することはまずありません。

 

次に大事なことはこの糖新生にはエネルギーが余計に必要になるということです。わざわざ糖を作ってエネルギーにするのは、糖をそのままエネルギーとしてつかうより余計にカロリーを消費します。

このように糖を作るにも脂質を作るにも余計なエネルギーを必要とするため、体は通常糖は糖、脂質は脂質として使いたいわけです。(余計なエネルギーを使うことは代謝的なストレスと呼ぶこともできます。)グリコーゲンと体脂肪という貯蓄のバッファーをうまくつかっていくことになりますが、基本的には糖と脂質は役割が違うのでそれぞれ独立しているという観点がとても大事です。

つまり、この場合同じ2100kcalを食事でとっても、糖を300g、脂質を100gの場合のみ過不足ないわけで、糖が少なく脂質が多い2100kcalでも糖が多く脂質が少ない2100kcalの場合でもエネルギーは不足します。

これが糖質制限でも脂質制限でも体脂肪を減らすダイエットが可能になることを説明しうる理由になると思うのですが、同時に両方とも不自然であることには気がつかれると思います。かなり荒っぽいモデルであり不完全ではありますが、おもしろい視点であると思われる人もいるのではと思います。

あと、ダイエットを目的にしていない場合、エネルギーロスは補おうとして過食につながりますから、通常の食事においてはできるだけ糖質と脂質のバランスを実際に必要な量とることが大事だということもわかると思います。

ノーオイル!

血管病変は改善することができます。

食事をかえれば間に合います。薬ではなおりません。

真島先生の臨床データは非常に説得力がありました。

この先生もエセルステイン博士とおなじことをいっています。

ノーオイル!

 

2009年のニールバーナード博士らの論文の結果

2009年のニールバーナード博士らの論文の結果です。

糖尿病患者を49人と50人に分け、低脂肪(10%)高糖質(75%)の菜食中心の食事とアメリカ糖尿病学会が推奨する食事との郡に分けています。黒丸はヴィーガン食ですが、HbA1cへの改善効果がみられています。

自分の私見ですが、この図を見ていていろいろ考えさせられます。

まずダイエットの研究で必ず問題になるのが、実際に継続可能であるのかどうかという点です。

初期にどちらも下がっていますがその後じわじわと上昇していきます。これはやはり、どのようなダイエットでも厳密に継続することは困難であるということを表していると思います。かなりな低脂肪のビーガン食もその点で例外ではないようです。

糖質制限の場合は入っていませんが、おそらく同じようなカーブを描くのではないかと推測されます。

自験例では初期(3か月から半年)には確かに目覚ましい効果がみられる患者さんが多いものの、その後は徐々に数値の上昇に歯止めがかからなくなる人が多く、元の数値に戻ってしまったり、元の数値以上に悪化してしまった人もいます。

残念ながら何とか維持できている人の方が少数派でありました。

糖質制限もビーガン食もHbA1cに対して同様なカーブがみられるということになるとそれはいくつかの意味を持つことになると思います。

一つは糖質をとらないことが血糖値を上げない唯一のことではないということです。高糖質であっても高植物繊維、低脂質を維持できれば、糖尿病患者であっても平均の血糖値は下げられるということです。

もう一つはやはり糖質制限にしろ脂質制限にしても、食事の制限だけでは改善は難しいということがわかります。やはり運動を取り入れる必要があります。もちろん糖尿病の罹患期間は大きな因子であり、長く放置してしまった人ほど治癒を目的とするのは困難だとは思いますが、それでも方向性は大事であると思います。

糖尿病の本質が筋肉内の糖代謝異常であり、その原因は筋肉内の異所性脂肪の蓄積によるインスリン抵抗性やミトコンドリアの減少であるという説から考えると、この場合の運動は無酸素運動(筋トレ)が望ましく、過度の有酸素運動は逆に好ましくないのですがこれについてはまた別に分けて触れたいと思います。

A low-fat vegan diet and a conventional diabetes diet in the treatment of type 2 diabetes: a randomized, controlled, 74-wk clinical trial.

 

プラントベースホール

ずっと自分の記事をフォローしていただいている人には理解されてるはずとは思っていますがあらためて書きます。

菜食を中心としたプラントベースホールフードの考え方やその臨床効果を紹介していますが、僕自身は菜食主義の食事が最良とは思ってはいません。

どうしても菜食の利点を強調するあまり、肉食の利点を過小評価しているような気がします。

チャイナスタデイをみても戦前の日本人の前立腺がんや心臓疾患の発生が非常に少なかったことなどが強調されている反面、脳出血が多く死因の第一位であったことなどは無視されています。

また、例えば当時の還暦の人と現代の人を比べてみれば、若々しさにも大きな違いがみられることは明らかで、これは動物性たんぱく質の摂取量が増えた恩恵であると思います。

また菜食中心の食事を長期続けた結果、かえって体調を崩してしまったという例もよく聞かれるところです。

 

しかし肥満、糖尿病、動脈硬化をはじめとする代謝異常の原因は、植物性油(加工食品に多く含まれる)と動物性脂肪の摂取量の増加にあると考えられ、糖質に関してはその質を意識していればその量自体はむしろ多いほうがよいということを理解できたのは、プラントベースホールフードの臨床報告例からでした。

ニールバーナード博士の糖尿病における治療成績やエセルステイン博士の心血管疾患の改善効果などは驚くべきものでした。

プラントベースホールフードの治療効果には科学的な裏付けが最近になってどんどんなされてきています。

単なる菜食主義というレッテルをはって否定してしまっては、そのなかにある価値のある情報を見過ごしてしまうことになります。

プラントベースホールフードといっても提唱者によってその立場から、例えば野菜重視であったり、果物重視であったり、穀物重視であったり様々です。

また以前に紹介した世界の長寿地域(ブルーゾーン)食生活の研究からも、かつての沖縄のように、ほとんどイモを主食にしながら様々な島野菜や果物、海藻や魚をホールフードとしてとりつつ、ヤギや豚などの肉食文化もしっかりあったことからもわかるように、単純に菜食か肉食が良いかなどと議論することは意味がないと思われます。

極端であるほどその利点も欠点もわかりやすくなる気がします。極端な糖質制限を実体験した結果、僕は逆に炭水化物が体にとっていかに重要であるかを理解することができました。極端な菜食主義は個人的にうまくいく人がいても、デメリットの方がおおくなってくるはずです。

最適な場所は個人によってその状態や嗜好や目的からも異なるはずですから、自分で見つけてほしいのですが、そのためにも今のプラントベースホールフードの考えは参考になるはずと思い紹介しています。

脂質制限,高糖質、高植物繊維に切り替えて・・・

自分のHBA1cの推移です。2013年に糖質制限を開始しています。13年のデータは見つかりませんでした。

毎年5月の検診時のものです。

2014年から2018年まで、5.4 5.7 5.7 5.6 5.7 でした。

今年5月ぐらいから脂質制限,高糖質、高植物繊維(そんなに厳密ではありません。お肉もちょこちょこ食べています)に切り替えて先日3か月以上経過したので採血してみたところ、5.4でした。

ちなみにLDLコレステロールの経過もこの順番で、150 180 150 144 141 120です。ほぼ予期した方向の結果が得られました。

糖質制限は2017年秋にはやめていますが、それだけではA1cは変りませんでした。

βカロテンの話

βカロテンの話。

以下は先日投稿した内容と同じですが補足です。(EAT TO LIVE , JOEL FUHRMANからの引用です)

自然な植物性の食べ物は通常炭水化物が豊富であるが、タンパク質や脂肪も含まれている。平均して野菜のカロリーの25%はタンパク質である。

生野菜と新鮮な果物は強力な抗ガン作用がある。野菜や果物をたくさんとればとるほど効果があり、年齢とともにより必要になってくる。

食べ物から分離抽出された栄養素は全体の自然な食べ物がもたらすものと同様な効果を疾患の予防においてもたらすことはないであろう。

トマトであっても、1万以上もの様々なファイトケミカルを含み、それらの調和の取れた働きを正確に抽出して薬に置き換えることはほとんど不可能である。野菜や果物は様々な栄養素を含み、それらは微妙な相乗効果を発揮して働く。そしてこれらの多くは分離、抽出することはできない。

サプリメントだけでは最適な疾患の予防をすることは不可能。そして非健康的な食事をサプリメントを足すことで健康的なものにすることはできない。

例えばβカロテンは強い抗酸化作用を持ち、抗ガン作用を持つと推奨されてきた。しかし、近年になってβカロテンは約500種類のカロチノイドの一つに過ぎないということが発見された。βカロテンのサプリをとることは危険がないわけではないこともわかってきた。サプリメントは植物に見られる様々な種類のカロテノイドが詰めあわされた本物に比べて、貧しい代用品なのである。

そもそもβカロテンの抗ガン作用を研究者たちが信じたのは、血中βカロテン濃度の高い人々の癌の頻度が低かったことにある。しかしそれらの人たちは何百ものカロテノイドやファイトケミカルも野菜やフルーツから取っていたのである。つまりβカロテンが癌を防いでいたわけではなく、野菜やフルーツをたくさんとっていることの指標になっていただけだったのである。残念ながら、科学者たちは旗を船だと見間違えたのである。

それだけではなく分離されたβカロテンテンの高用量の摂取は、他のカロテノイドの吸収を傷害してしまうのかもしれないということがわかってきた。βカロテンやビタミンAを摂取することはゼアキサンチン、アルファカロテン、リコペン、ルテイン、それ以外の多くの重要な植物由来のカルチノイドからの抗ガン作用を損なってしまうのかもしれないのである。