鈴木内科クリニック・鈴美館

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08月

人の代謝はホルモンの働きで決まる

食事を栄養素とカロリーの摂取に分類するという近代栄養学の視点がすべてであるかのように思っている人が圧倒的に多数派のようです。

その視点しか知らないと、カロリー制限理論がうまくいかないということを知っても、カロリー制限とファステングとの違いを区別できず、ファステングがカロリー制限の延長線上にあるとしか理解できないことになりがちです。

 人の代謝はホルモンの働きで決まっており、食事の内容やタイミングはそのホルモンに指示を出す信号の役割がある。
結果として単純な足し算や引き算で計算できるようなものではありません。

 

毎日1,2杯のボーンブロス

店を開く前、週に3日ぐらい一、二杯のボーンブロスをとるようにしていたら、パンやスイーツへの渇望がいつの間にかなくなっていることに気がついた。そして店を開いてからは、毎日一、二杯のボーンブロスをとることで、かつて悩まされていた消化機能の問題が、すっかりよくなってしまっていた。そうです。写真はニューヨークのボーンブロス専門店、brodo のマルコさん。

ボーンブロスの定義から行くと、骨のついた肉を煮こんだ煮汁の残りがブロスで煮込む時間も1時間から3時間ほど、骨が中心で肉も少しくっついてるのや腱などを煮込んだものがストック、物にもよりますが3,4時間から12時間。ボーンブロスはほぼ骨だけ煮たもので煮込む時間も半日から3日がかりになる場合も。手羽先スープはブロスで、鶏ガラスープがストックかな。本格的なボーンブロスとなるとなかなか難しいですが、ブロスやストックでも効果はあると思っています。

 

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ホルモン肥満仮説の図

ホルモン肥満仮説の図です。

肥らせる炭水化物が、インスリンレベルの上昇を引き起こします。
インスリン抵抗性はインスリンレベルの上昇によっておこり、それがまた新たなインスリンレベルの上昇をおこすという悪循環を引き起こします。
果糖はここには載せてませんが直接インスリン抵抗性を高めることで、重要です。
そしてインスリンレベルの上昇が肥満の原因であり、それによって過食や運動不足が引き起こされる。従来の説とは順序が逆です。

過食や運動不足が肥満の原因ではないんです。
それは結果なんだというのがDr Fungの主張です。

だから、カロリー制限や運動では肥満は治療できない。原因となるのはあくまでもインスリンレベルが高いことであり、それを増幅しているのがインスリン抵抗性だからです。インスリン抵抗性の原因は果糖とインスリンそれ自体です。脂肪ではありません。

ですから、インスリンレベルを下げ、インスリン抵抗性を改善させることが肥満の治療になるわけです。
そのために食べない時間をつくり、インスリンレベルを下げる必要があるのです。

 

ボーンブロスで冷静トマトスープ

おちゃづけさんから頂いたボーンブロスで家内が冷製トマトスープを作って届けてくれました。激うまです。レシピはボーンブロス倶楽部に載せるようです。

冷凍ブロスがあると手軽に作れるようですよ。

インスリン抵抗性とインスリン感受性

インスリン抵抗性とインスリン感受性

インスリン抵抗性とは、常に分泌されるインスリンの刺激に慣れてしまって、より高いレベルのインスリンでないと働かなくなってしまった状態でした。いわばインスリンの利きが悪いので、余計にインスリンが必要な状態になってしまったことをいいます。

次にインスリン感受性ですが、これはインスリン抵抗性の逆です。インスリン感受性が高いとはより少ないインスリンで、インスリンが働く状態、つまり脂肪がつきやすい状態だと大まかに考えてください。

 肥満する人はインスリン感受性が高いのでしょうか、それともインスリン抵抗性が高いのでしょうか?

この問いには単純に答えることはできません。多くの人が混乱しやすい大事なポイントなのですが、その理由はインスリン抵抗性や感受性は場所によって異なるということと、経過によって同時に変化するわけでもなく、また個人差があるということからおこります。

インスリンが作用する体の部位は、脳、肝臓、筋肉、脂肪組織とおおまかに4つに分かれます。インスリンが常に分泌されることで、肝臓や筋肉におけるインスリンの利きが悪くなる(インスリン抵抗性の出現)ことがおこると、インスリンの分泌がより必要になります。

この時点ではまだ皮下脂肪組織はインスリン感受性が高いので、インスリンの働きでどんどん大きくなっていきます。そして脂肪細胞も大きくなるにつれ、徐々にインスリン抵抗性が出現しそれが高まると、もともと皮下脂肪よりもインスリン感受性が低かった内臓脂肪組織のインスリン感受性が相対的に高くなり、本来たまるべきではない部位に脂肪が貯まる(異所性脂肪)ようになります。これが危険な内臓脂肪です。

どこまで皮下脂肪が大きくなれるのか、そしてどの時点から内臓脂肪のインスリン感受性の方が相対的に高くなり、内臓脂肪が貯まり始めるのか、さらにどれだけインスリンを分泌する力があるのかなどの点は、非常に個人差があるところです。

皮下脂肪に蓄える能力のある人は、皮下脂肪のインスリン感受性が高かったから肥れたわけですが、すでにその肥った状態が限界に来ていて、インスリン抵抗性が高い状態にまでなっているか、それともまだまだ肥れる状態(インスリン感受性が高い)のかは、肥っているだけではわからないということになります。

日本人を含むアジア人はこの皮下脂肪の量が少なく、またインスリンを分泌する能力も弱いなど、たいして肥っていないようでもすでにインスリン抵抗性が高くなっていて、危険な内臓脂肪が蓄積することが欧米人に比べて多く見られ、人種の違いがあることは確かのようです。また内臓脂肪が糖尿病を含む様々な成人病の原因になること(メタボリック症候群)はわかっています。

肝臓と筋肉のインスリン抵抗性は直接影響せず、食事によって肝臓のインスリン抵抗性が改善したとしても、筋肉のインスリン抵抗性とは関係しません。運動の欠乏は筋肉のインスリン抵抗性の原因になりえます。その場合はまた逆に運動で筋肉のインスリン抵抗性が改善しても肝臓にはほとんど影響しません。肝臓と筋肉どちらのインスリン抵抗性が問題なのか、または両方なのか、個人により違っているだろうと思われます。

そして一番大事な点は、肝臓または筋肉のインスリン抵抗性の高まりに反応して、全体のインスリンレベルが高くなっても、脳の視床下部はインスリン抵抗性を持たないので、視床下部の食欲中枢が高いインスリンレベルに反応して体重のセットポイントを上げてしまうということになるのです。

原因と結果の順序が大切

体重のセットポイントが下がると、しっかり食べる日でも以前に比べて明らかに食事の量が減っていることが自覚できる。

空腹感はあっても間食はいらない感じだし、それでいて食べる時には量は少なくても十分満足できる。もちろん食べる内容も前より充実しているのも理由の一つです。過食は高いセットポイントの結果であり、原因ではないということが改めて体感できた気がします。半年前に比べて5㎏ぐらいセットポイントが下がりました。
カロリーを制限して体重を減らそうというのは間違いですが、セットポイントが下がることで摂取カロリーが下がるのは正解です。

よりエネルギー効率の良い体になった印ともいえるから。

原因と結果の順序が大切。

燃費のいい車と悪い車

燃費のいい車と悪い車、選ぶならどっちを選びますかと言われればそれは燃費の良い車に決まっています。しかし、少々燃費は悪くなってもパワーが増えればまた別です。車が大きくなれば乗り心地も違いますし、その場合も燃費は少しぐらい悪くなっても仕方がないでしょう。
普段、近所の買い物ぐらいしか利用しない場合、そんなに大きい車もハイパワーもいりません。スポーツカーなんてかえって日常の足にするには不便でしょう。でも高速道路では最高です。
燃料も軽油、レギュラーガソリン、ハイオクガソリンとそれぞれのエンジンに適した燃料があります。経済性、エネルギー効率、利便性それぞれ違うわけですから、どれが一番良いかなどとは一概にいうことはできません。目的に応じて使い分けるのが一番です。ハイオクガソリンが必要な車にレギュラーガソリンを混ぜると故障の原因になりますが、レギュラー対応の車であれば当然問題はありません。でも軽油は入れたらいけません。
必要な車も年齢や家族構成や職業につれて変わってきます。若い時、子供連れで出かけることが多いとき、子供が巣立って夫婦二人で近所をのるだ.けで十分な場合もあれば、ある程度不必要でも社会的に見栄えがする車に乗る必要がある場合もあるでしょう。

 車は買い替えることができますが人の身体は一生に一台だけ。そのかわり、軽自動車にもスポーツカーにも変化できる凄い適応能力があるようです。またハイブリッドエンジンではありますが、即座に切り替わるのは苦手のようです。いずれにしても、いいオイルといい燃料を確保して、できるだけいい状態で長く使いたいものです。

燃費はよいにこしたことはないのは、人の身体でも同じなはず。にもかかわらずダイエットとなるとやたら燃費の良い体は肥りやすい体質といわれ悪者扱いです。無駄にエネルギーを消費する燃費の悪い体を体を目指すのは決して良いことばかりとはおもえません。燃費の良い体は実は長生き体質なのかもしれません。カロリー制限での長寿の研究の話からそんなことが浮かんできます。

またインスリンや成長ホルモンやアミノ酸のロイシンなどが刺激するmTORの活性化が、成長期や筋肉を増やしたい場合は必要なのに、年をえるにしたがって癌のリスクを増やし、寿命を短くする方に働いてしまう可能性が高くなるという話題からも、時期に応じた車(燃料の選択も含めて)を選ぶ必要性を感じました。それも含めていずれにしても個人の選択であることには変わりはありません。

燃料のたとえは脂質代謝中心か糖質代謝中心かということを含んでいるのですが、いろいろな例えや解釈ができるし、それもまた面白いと思います。

山HADASI、八重山

山HADASI、八重山、往復約一時間。体が軽い!ビブラム履いた時とほぼ同じ時間。

でも中身は全然違う。落ち葉の下のとがった石、ささりそうな小枝。常に走りに集中し、あっというまの一時間。

山はガレ場があってもアスファルトを走るよりずっと楽しい。

 

栄養豊かなボーンブロス

栄養豊かなボーンブロスは間欠的ファステングするときだけではもったいないです。

それ以外でも普段の食事の中に取り入れていくことで、より栄養を取り入れることができます。このときは、ひよこ豆とかレンズマメとか、糖質制限では避けられがちな栄養化の高い植物性の食材を取り入れて調理することで、とってもおいしい料理をたのしめますし、それこそが糖質制限の延長上にある、糖質選択の最大のメリットでもあると思います。質の良いボーンブロスは食べるサプリです。日常的に取り入れてこそ真価を発揮するものです。

間欠的ファステングの最も大事な点は、ファステングしないとき何を食べるかです。この点にもっともっと関心を持ってほしいと思います。

 

グルカゴンはダイエットの味方

グルカゴンはダイエットの味方。

インスリンはエネルギーを保存するホルモン。グルカゴンはエネルギーを動員するホルモン。

だから、インスリンは血糖を下げ、脂肪の分解を抑える。グルカゴンは肝臓のグリコーゲンの分解を促進することで血糖を上げ、また脂肪細胞から脂肪を動員する(そしてケトンが続く)

インスリンとグルカゴンはお互いに制御しあう関係にあり、一方が優位になると一方が抑制される。インスリン抵抗性によってインスリンが優位な状態が続けばグルカゴンは抑えられ、脂肪は動員されにくい。

 

食事の回数を減らすことでインスリンの分泌回数が減れば、インスリンレベルは低下しグルカゴン優位な状態が生まれ脂肪はより動員されやすくなる。この状態ではグリコーゲンの分解もおこりやすくなるため、運動によっても、明け方のインスリンに拮抗するホルモンの上昇によっても血糖値は上がりやすくなります(暁現象)

つまり、一型糖尿病やインスリン分泌能が落ちてきた2型糖尿病の人に見られる暁現象が、ケトジェニックダイエットや糖質制限をしている糖尿病でない人で起こってくるわけです。

朝の血糖の上昇を見れば、まさに耐糖能障害を招いたように見えますので、これをもって糖質制限は危険であるとか、食事の回数を減らすことはよくない(一日3食きちんと食べないとダメ)ということが言われる根拠の一つになっています。

最初に戻ってインスリンは貯蔵のホルモン、グルカゴンは動員のホルモンですから、グルカゴン優位の状態であれば脂肪を燃やしたり、活動のための血糖を上げるのには有利ですが貯蔵はむしろ下手になります。つまりため込むことはできにくくなるので、食べすぎは即翌朝の血糖値に反映するようになるようです。

これ自体にはいいも悪いもありません。インスリンレベルが下がれば当然起こることですが、ダイエットにおいてグルカゴンは味方だといっていいと思います。

補足ですがタンパク質を食べた時におこりうるゆっくりとした血糖の上昇は、グルカゴンによっておこる肝臓からのグリコーゲンの分解(glycogenolysis)から生じるもので、タンパク質がすぐに糖新生(gluconeogenesis)によって血糖になったものではありません。

食事性たんぱく質由来のアミノ酸の一部が糖新生で糖になりグリコーゲンに終わるまでにはかなり時間がかかるようです。またかなりの部分の余剰のアミノ酸は糖新生で糖になるものより、窒素が外されエネルギー源として消費されるものの方が多いという記事もありました。