鈴木内科クリニック・鈴美館

鈴木内科クリニックは、漢方外来、生活習慣病外来、疼痛外来、感冒外来のクリニックです。

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06月

カロリー制限理論の実際

カロリー制限で痩せようとすることは例えば2000カロリーから1400カロリーに制限すると一日当たり600カロリー、一週間で4200カロリーのマイナス分脂肪が燃え、体重が減らせるという考えです。

 

これはカロリーの摂取量が減っても基礎代謝が変化しないというのが前提であり実際には体は基礎代謝を落として適応しようとしますから、体重が減るのは最初だけで基礎代謝が1400カロリーになれば体重は減らなくなります。そして代謝が落ちた分、体は冷え、疲れやすくなり、さらに体重のセットポイントが高いままであるので飢餓感が持続します。そして我慢できずに再び2000カロリーに戻してしまえば、いったん落ちた基礎代謝はすぐには改善しないので、体重はすぐに増えてしまいます。

このリバウンドを繰り返すうち、体はますます痩せにくい状態になってしまいます。運動によって基礎代謝を落とさないという方法も実際のところはうまくはいきません。運動しているとき以外の時間で活動量が減って埋め合わせてしまいますし、空腹感も強くなり、体はやはり食事量を増やそうと仕向けてきますので結局リバウンドしてしまうことになりがちです。

 

 

この図はあくまでもモデルでありますので一週間で適応するとかの意味ではありませんが、間欠的ファスティングの簡単なイメージだと考えてください。この場合、基礎代謝が2000カロリーのままで下がらないので、週2回のファスティングの日に脂肪を燃やすことができ、何週間でも続けることが可能です。一週間で減らすカロリーはほぼ同じでも体におこることは全く違います。その違いを生むのがホルモンの働き、すなわち空腹時のインスリンの血中レベルを下げることにあります。

 

潜在性鉄欠乏の患者さん

毎日のように潜在性鉄欠乏の患者さんが来られます。

パニック障害の既往のある人はフェリチン10以下といっていいのではないかと思うほど強い相関関係があります。そしてフェリチンが上がればよくなりますから、因果関係もほほ間違いないと思います。

妊娠中に鉄不足になると子供も鉄不足で夜泣きがひどく、お母さんも鉄不足でうつ状態、心に余裕がなくなり、家庭崩壊で離婚に至ることもあるんですよと説明していたら、私がまさにそのパターンですと驚かれたこともあります。

20代の女性も吐き気と疲労感がひどく10代の時から心療内科にかかっていましたが改善なく来院。フェリチン10以下でした。漢方とインクレミンシロップで吐き気もなくなり、表情もよくなっています。他にも多くの方が鉄欠乏の症状に気が付いても、かかりつけ医に検査を希望して断られるケースが多いようです。原因が不明とされたまま放置されていたり、フェリチン低値でも問題なしとされてしまったり、向精神薬が出されてしまっていて問題がさらに複雑になっているケースも多く経験しています。以前、NHKの朝いちでも取り上げられたこともありますが、医師の理解は進んでいません。通常の検査でも女性のヘモグロビン11台では貧血とは言われませんが、この場合まずフェリチンは30以下の場合が多いですし、12台でも鉄欠乏の方が目立ちます。13になるとフェリチン30はクリアしているという印象です。潜在性鉄欠乏の症状は冷え性、肩こり、偏頭痛、疲れやすいといった一般的なもので見逃されやすいですが、パニック障害や鬱などは絶対に鉄不足をまず念頭に置かないと深刻な事態になってしまいます。

氣を補うのは穀物

 

氣を補うのは穀物

3年ほど前の投稿です。

ある程度の糖質をとりつつ健康的な体型と活力を維持している人をめざしたいという点は変わっていません。そのためにかなり厳密なケトジェニックもしてみましたが、今は自分に最適な糖質量を見つけるため、かなり糖質とるようにして間欠的ファステングの効果を、血糖、ケトンの数値をはかりながら自分の身体でいろいろ試しています。

糖質に関してはその質とともに、個人に応じた最適量の範囲があり、それより多すぎて摂取することはその量が増えるにしたがって代謝的にいろいろ不利になる一方、最適量の糖質ぎりぎりまでの量はとっていた方がよいまたはとるべきであるという考えに変わっています。

つまり、少ないほど良いのではなく(ケト適応するためのトレーニング期間は別ですが)少なすぎることはデメリットがあるということです。

同様に肉食に関しても最適量があり、多すぎても少なすぎてもよくないのはもう確かだと思いますが、具体的な最適量に関してはその目標とする立場の違い(長寿、がん予防、見た目の若々しさ)でいろいろな意見があります。

海外で行われているこれらの議論のうち、より包括的で新しいものをDr Fungにこだわらず、今後も紹介していきたいと思います。

基本的には個人における栄養の最適化と代謝の最適化の両立する点をできるだけ自然な方法で達成することがテーマです。

今後の発信について

今後のフェイスブック(ブログ)での発信はThe Obesity Codeの世界を基本にします。糖質制限やケトジェニックはその中では一つの治療法という位置づけです。

時間をかけて紹介していくつもりでしたが、池澤先生という過激な人が予期せず表れて予定が狂ってしまいました。

僕の立場を不愉快に感じられる方は、友達やフォローを解除していただけると大変ありがたいです。

基本的に立場が違えば議論は押し付け合いにしかならず、不毛であるという立場なので、立場を共有できる人以外とは今までもそして今後も議論は致しませんし、質問に答えることもできません。

よろしくお願いします。

知るということは、自分が変わること

西洋医学の限界や矛盾はかなり早い時期に気が付いた。

その答えを東洋医学に求めたがなかなかうまくいかないことも多かった。

そんなタイミングで糖質制限の効果を知った時は衝撃だった。これは多くの人に伝えなければならないと心に決めた。

そしてThe Obesity Codeの考えを知ったのは今年の2月。再び自分の中で大きな変化が起きた。

見える世界が変わってしまった。

以下は2013年に糖質制限の効果を知った時に書いた僕のブログですが、全くおんなじことを再び経験しています。

 

知りたくないことに耳をかさない人間に話が通じないということ
10年ほど前、養老孟司氏はそれをバカの壁とよび、ベストセラーになりました。そしてその中で、知るということについて次のように書いています。

 知るということは根本的にはガンの告知だ ガンになってあと半年の命だよと言われたら、あそこで咲いている桜が違って見えるだろう。その桜が違って見えた段階で、去年までどういう思いであの桜を見ていたか考えてみろ。たぶん、思い出せない。

では、桜が変わったのか。そうではない。それは自分が変わったということに過ぎない。

知るということはそういうことなのです。

知るということは、自分がガラッと変わることです。

したがって、世界が全く変わってしまう。

見え方が変わってしまう。

それが昨日までとほとんど同じ世界でも。

自分を取り巻いていたバカの壁、そして世界が全くちがってしまったことに対する興奮、感動。

 

4月はそんな一か月でした。

 

フェリチン値

FAT FOR FUEL by Dr Mercolaによると生殖年齢の女性のフェリチンの平均値は35ng/ml(男性は150)20以下は鉄不足、80以上は鉄過剰、理想値は40から60としています。

いろいろな見解があるという前提を踏まえたうえでの話ですが、日本人の場合平均値は28ぐらいと思われ、足りない人が圧倒的に多いので鉄不足は深刻な問題なのは確かですが、むやみに高い値を目指すことにも注意が必要と思います。

 

 

肥満の問題と質的栄養不足の問題

質的栄養不足のある場合(ビタミン、ミネラル、タンパク不足)それを食事によって治療することはもちろんとても大切です。

しかし肥満症の治療と質的栄養不足の治療は基本的に別の物です。

質的栄養不足の治療をしたいのなら、カロリーあたりの栄養密度を最大限にすべきであり、肥満を治療したいのなら、高インスリン血症、インスリン抵抗性、レプチン抵抗性の治療、つまり肥満症を治療すべきです。

肥満と質的栄養不足が同時に存在することはもちろんあります。

しかし必ず同時に存在するわけでもありません。

 

肥満の問題と質的の問題は完全に別の問題であり、その二つを混同すべきではないというのがDr Fungの見解です。

 

 

痩せている人と肥っている人の違い

痩せている人はバター珈琲や生クリーム、チーズなどを食事以外の時に間食として食べても肥りませんが、肥っている人はさらに肥ってしまいます。

 

この違いはなぜ起こるのでしょうか?

 

人を肥らせるホルモンはインスリンですが、体脂肪が増加するとレプチンというホルモンが分泌され、これは食欲中枢に働いて体重を増やさないようにします。このネガテブフィードバック機能によって過度に脂肪を蓄えない仕組みがあるわけです。

インスリンとレプチンは本質的に反対に働き、一方は脂肪を蓄え、一方は脂肪を蓄えさせないほうに働きます。しかし果糖をとり続け、インスリン抵抗性が高まり、インスリンレベルが高い状態が続くと、レプチンもまた持続的に分泌されることになります。持続的なレプチンの分泌はレプチンに対する抵抗性を生じることになります。(持続的な刺激は抵抗性を生む)肥満した人にはレプチン抵抗性があり、痩せた人はレプチンに対する感受性が高いのです。

 

注)外因性にレプチンを投与してもレプチン抵抗性のある肥満症の治療としては効果がないことは確かめられています。

 

食事性の脂肪は、タンパク質や炭水化物とは異なる経路で代謝されます。腸管からカイロミクロンとして吸収され、リンパ管を通って直接全身をめぐる血流に入ります。門脈を通らないのでインスリンの働きは必要とせず、脂肪組織などに直接吸収されます。

ではやはり脂肪をたくさん取れば肥りそうですが、痩せた人(レプチン感受性が高い人)ではそれは起こりません。脂肪をたくさん食べると脂肪細胞に一旦蓄積はされますが、インスリンは上昇しません。レプチンが分泌されレプチン感受性の高い痩せた人に食べるのをやめさせてしまいますし、無理に食べ続けると新陳代謝があがり、余分なエネルギーは消費されてしまいます。

一方で肥った人(レプチン抵抗性のある人)ではそうはなりません。

脂肪をとってもインスリンは上昇しませんが、脂肪組織にやはり直接蓄えられます。レプチンは分泌されますがレプチン抵抗性があるため体は反応せず、食欲も落ちなければ、代謝が上がることもありません。つまり更に肥ってしまいます。

つまり痩せていてレプチン感受性の高い人はチーズやバターなどの高脂肪の物をさらに食べても体重を増やすことはできませんが、体重を減らそうと考えていて肥満やインスリン抵抗性、レプチン抵抗性の問題をすでにもっている人にとっては食事以外に余分な脂肪をとることはよくないということです。

注意点ですが低脂肪の食事を勧めているわけではありません。低糖質高脂肪適量タンパク質の食事を満足いくまでしっかり食べることが基本です。
脂肪はだれにとっても肥らないという誤解から、もしくはケトン体を上げるために脂肪(オイル、生クリーム、バター)を食事以外にとることは、肥満の問題がある人は避けるべきであるという意味です。
Who needs to avoid Fat Bombs and BPC? by Jason Fung より

 

連続しない、間欠的ファスティング

間欠的ファステングは週に1日または2日だけ、いつもより食事の回数を減らす日をつくります。

いつも3食の人は朝ご飯を抜くだけでも16時間くらいのファステングになります。

無理なら、普段より時間を遅らせるだけでも構いません。

無理をせず徐々に代謝のトレーニングのつもりで行えばいいと思います。
大事なポイントは、いつもどうりしっかり食べる日があるからこそ、カロリー制限ではおきてしまう基礎代謝を落とす体の適応をおこさずに、脂肪をつかう時間をとることができるようになるということにあります。脂肪が使えていれば、強い飢餓感は起こらないはずです。

また、一週間での食事回数は減るわけですから、食事の質にこだわることが可能ですし、そうしなければいけません。
重ねて強調しますが連続しないことが大事なポイントです。

 

妊娠糖尿病のインスリン治療

Dr Fungによると肥満症の70%が遺伝性。といっても出生する前に決まっているという意味においてであり、胎児が母体にいるときの、母体のインスリン抵抗性が高いことが原因としています。

胎児の段階で決まると考えると後天性となり、遺伝とは言えなくなります。

現在の標準治療である妊娠糖尿病におけるインスリン治療が、いかに問題があるかわかると思います。