鈴木内科クリニック・鈴美館

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The Obesity Codeの間欠的ファステングの前提条件のまとめ ナンバー1

The Obesity Codeの間欠的ファステングの前提条件のまとめ ナンバー1

 

今まで投稿したThe Obesity Codeの間欠的ファステングの前提条件のまとめです。少し表現をかえています。

ナンバー1

何が人を肥らすのでしょうか?砂糖や穀物、でんぷん質の食べ物つまり糖質です。現在、糖質を控えることでやせる食事療法、糖質制限が広まってきましたが、実はそのことは1900年代以前に、すでに当たり前に分かっていたことでした。誰もが常識だと思って疑わない、医師や栄養士から、またダイエットの特集記事などでもひたすら言われている、「カロリーの取りすぎが肥満の原因だ。もっと食べるのを控えて、運動しなさい」という指導は、実は以前にはなかったのです。

食品をカロリーで考えるというのは1900年代からは始まった新しい(科学的な!)考え方です。

このころ、抗生剤の発見や衛生環境の変化などがあり、それが人の平均寿命を飛躍的に伸ばし、そして人の死因では結核や感染症が減少し、心臓疾患が目立ってきました。実際のところは、心臓疾患のリスクが高まるのは60歳代からであり、その前に結核などで亡くなることが多かっただけで、心臓病が増えていたわけではなかったのです。ともあれ、アメリカでは犯人探しが始まって、ここで初めて脂肪が悪者にされます。ただここで問題が出てきます。脂肪が悪いということになると、必然的に食べるものはタンパク質か炭水化物しかありません。タンパク質は脂肪を多く含むものが多い。となると炭水化物を増やすしかありませんが、炭水化物は肥る原因といわれています。この矛盾を解決してくれたのがカロリー理論でした。つまり、人を太らせるものは特定の食品ではなく、あくまでもカロリーの全体量である。カロリーの取りすぎと運動不足が人を肥らせる原因であると、根拠もなく決められてしまったのです。

そして、アメリカでは1980年以降、政府の決定によって、食事のガイドラインが定められ、5年ごとに改訂されます。その中にはあのフードピラミッド(炭水化物か一番下の基本となる食品とされた)が含まれています。世界中がそれに従いました。すべては低脂肪、低コレステロールであり、そして誰も砂糖に注意を払わなくなりました。食品加工者はこのことを見つけ出し、加工食品の味を上げるため砂糖をくわえる量を増やします。精製された穀物の消費も増加しました。その結果どうなったでしょうか?まさに、アメリカ政府が食事の内容に介入してから肥満症が増大し、そしてそれは世界中に広まってしまったのです。

カロリーを制限しても運動を増やしても、体重の減少は一時的でやがて、元に戻ってしまいます。なぜこれではうまくいかないのでしょうか?それは、カロリーの取り込みとカロリーの消費はお互いに独立していて関連しないというカロリー制限理論の前提条件が間違っているからです。実際にはお互いに連動して変化します。つまり、カロリーを減らせば一日に必要なエネルギーの不足分は、蓄えていた皮下脂肪を燃やすのではなく、基礎代謝を抑えることによって調節されてしまうのです。運動を増やした場合はどうでしょうか?この場合、運動していないときの消費カロリーを抑えてしまったり、飢餓感を増やして摂取するカロリーを増加させたりしてやはり結局調節されてしまいます。
例えていうと、あなたが一月に100万円稼ぎ、同じだけ支出していると仮定します。もし月収が50万円になってしまったら支出には何が起こるでしょうか?貯金を取り崩して、100万円使い続けますか?あなたはそんなやがて破産してしまうことが、すぐに想像できることをするほど愚かではないでしょう。代わりに50万円に支出を控えて、予算のバランスをとろうとするでしょう。収入と支出は依存する変数です。片方の減少は直接もう一方の減少を引き起こすのです。
実際におこっていることは深刻です。ダイエットに先立って一人の女性が一日に1600カロリーの食事をしていたと仮定します。彼女は医師や栄養士の指示に従い、適度のタンパク質と低脂肪のカロリー制限の食事に取り組み、一日当たり摂取量を500カロリー減らします。すぐに彼女のエネルギー消費量もまた一日当たり500カロリーか、もしかするとそれ以上落ちます。基礎代謝が低下するため、不快な気分で疲れやすく、寒さを強く感じ、飢餓感が強く常にあります。しかしそれに執着していれば、最終的には改善するに違いないと思い込んで続けたとします。最初は彼女の体重は減少しますが、彼女のカロリー消費量がカロリー摂取量に合わせて減少するにつれて、体重の変化はなくなります。彼女は頑張って努力を続けますが、一年後状況は改善していませんでした。同じ量の食事をしていたにもかかわらず、彼女の体重はゆっくりと戻り始めていきます。冷えや疲れがあまりにひどかったので、ついに失敗した食事法をやめ、一日当たり1600カロリー食べることに戻します。彼女の代謝は一日当たり1100カロリーの支出に低下しているので、脂肪が急に増え体重がもどり、もっと悪いことには以前よりさらに肥りやすい体になってしまいました。彼女の周りの人たちは暗黙裡に彼女は意思が弱いと責めます。よくある話ですよね?

でも彼女の体重が増えたのは彼女のせいではありません。

それどころかそれは始めから予想できたことだったのです。

 

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