鈴木内科クリニック・鈴美館

鈴木内科クリニックは、漢方外来、生活習慣病外来、疼痛外来、感冒外来のクリニックです。

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03月

コレステロールは悪くない!No.5

つづき ナンバー5農耕社会でなく、肉食禁止されていなかった沖縄では、肉にたいする妙な偏見は植え付けられませんでした。 結果日本で一番の長寿県だったわけです。しかし、現在の沖縄は逆のまちがった知識を広められ、一位の座から滑り落ちてしまいました。 そんな沖縄の渡辺先生の最新本です。僕の結論はこの本。

コレステロールは悪くない!No.4

つづき ナンバー4治療食としての断糖肉食の効果は2週間以内にすぐにあらわれ、1ヶ月も実行すればだれでもその結果に驚きます。 単に体重の減少や血液データの改善だけではなく、はっきり自覚していなかったさまざまな自覚症状の改善をも伴うからです。当然疑問に思うのは、これほどまでに効果のある食事方法なのに、特に肉食について、なぜ古くからの日本の健康食のなかではできるだけさけるべきとされてきたのかということです。日本の肉食は明治になってから始まったというのは正しくはない。縄文時代から肉食はなされていたが、はじめて肉食禁止令をだしたのは天武天皇です。 道教や仏教の影響とされるがそれだけとは思えない。日本での肉食禁止の内容の変遷や、そのなかで庶民がどのように肉を食べていたのかなどは調べていくと面白いのですが本題とすこし外れてしまいますのでここでははぶきます。

農耕社会のなかで権力者は庶民に貴重な肉を食べさせたくなかった。単に禁止してもやはり食べる人はでてくる。そこで肉に関してはさまざまな否定的なキャンペーンがなされた。獣肉食のタブーはそれを扱う人々までおよんでいる。

強調したいことは古くからの日本の健康食が、肉食が原則として禁止されていた状況の中でつたわってきたということだ。 禁止されているのだから、肉など食べなくても人間は健康に生きられる、いやむしろ肉など食べないほうがいいのだという考え方を広めることは当然とも思えてくる。

実際日本の健康食は、味噌や納豆などの発酵食品にみられる植物由来のたんぱく質のとり方の工夫や、鰹節などの保存食、どうしても炭水化物に偏りがちでビタミンの不足をきたしやすいことからいろいろな野菜をとることをすすめ、食物繊維を多く含む根菜類などをとることで血糖の上昇をゆるやかにするなど、さまざまな知恵の宝庫である。 ”まごわやさしい”はまさに肉食禁止状態で健康長寿を目指した集大成ともいえる。漬け物などの発酵食品や食物線維も肉食しない日本人の腸内細菌叢を最適化するために役立っていたに違いない。

現代の食生活をみれば、むかしの日本にはなかった食品のオンパレードだ。特に小麦製品や、砂糖などの摂取量の増大による糖質中毒状態や、食品添加物やマーガリン、人工甘味料などの問題もある。これらによって健康を損なっている人に、肉食禁止時代の食養生をすすめても、ほぼ実行不可能であったし、実際効果も弱いしすぐにはでない。

排毒より修復に必要な栄養をしっかりとること。

”断糖肉食”は、まさに飽食の時代の現代に最適な食養生である。

コレステロールは悪くない!No.3

つづき ナンバー3

ここで質問がありました。コレステロールのとりすぎと脂肪肝、肝機能障害との関連についてです。

日常の臨牀の中でみる脂肪肝の原因の多くは中性脂肪です。 中性脂肪が高値となる原因は炭水化物であり、コレステロールではありません。

つまり断糖によってすみやかに脂肪肝は改善し、肝機能値は正常になります。このタイプの人はいわゆるメタボ体形か、おなかぽっこりの隠れ肥満の人です。

みのがされやすいのが中性脂肪も低値で、コレステロール値も低いのに脂肪肝と肝機能障害があるものです。 カロリー制限や低脂肪食をしているやせ気味の女性におおく、原因は不明とされていますが、飢餓状態におけるストレス反応です。

つまり皮下脂肪を内臓脂肪におきかえて栄養不足に対応しようとしているわけですから、コレステロールをおおく含む肉食でこれもすぐに改善します。このタイプの人は同時に果物を過剰摂取していることもおおく、いわゆる果糖による脂肪肝もみられます。

つまり、コレステロールが不足するために肝機能障害をおこすことはあっても、コレステロールの過剰摂取自体で肝機能障害を起こすことはないというのが、日常的に血液データと食事との関連をみてきた臨床医としての実感です。

コレステロールは悪くない!No.2

つづき ナンバー2

コレステロール低下薬(スタチン)の作用 もちろん肝臓に働いてコレステロールの合成を阻害しますが、それだけではありません。 脂肪からつくられるケトン体というエネルギー源の合成をも阻害します。ケトン体は空腹時や睡眠時、絶食時の生理的なエネルギー源です。

これがつかえなければ筋肉をとかして、たんぱく質をエネルギー源にしてしまいます。つまりスタチンの副作用である筋肉痛、脱力、横紋筋融解との関連です。 中性脂肪をさげる薬との併用でよりおこりやすいこともすぐに理解出来ることです。

他にも最近になって明らかになったスタチン全般の副作用は以下のようなものです。
うつ状態、睡眠障害、記憶喪失、性機能障害、間質性肺炎、発癌、多発性神経炎 催奇性 肝機能障害 血小板減少

これって副作用でしょうか?まさにコレステロール合成阻害薬のスタチンの主作用そのものに見えてきます。

すべてはコレステロール悪玉説から始まりました。 真犯人がみつかり、コレステロールの冤罪があきらかになった今、いままでの食事指導とは真逆になるのは当然ですし、薬は毒薬に見えてきます。

とくに糖質制限をしている人にとって、スタチンはより危険だと思います。

コレステロールは悪くない!No.1

前回(2014.3.8)の糖質制限セミナーはコレステロールは悪くない!をテーマにしました

そもそもコレステロールは体の細胞にとって大切なものであり、必要なものです。 肝臓で8割が合成され、LDLコレステロールが全身への運送屋、HDLコレステロールが回収屋です。 コレステロールが不足すると細胞膜の受容体の機能低下から神経伝達の不具合がおこりやすく、うつ状態になりやすくなります。 筋肉の収縮や肝臓の機能にも問題を生じ、免疫機能も低下することがわかっています。血管ももろくなり、脳出血もおこしやすくなります。細胞膜の修復の材料ですから、老化もすすみ、癌にもなりやすくなります。

ではなぜこんなに大切なコレステロールは悪玉にされてしまったのでしょうか 。 始まりは1970年代のアメリカです。肥満と心血管病の増加が著しくなっていました。このとき注目されたのが動脈硬化が進み詰まりかかった血管のなかにたまっていたコレステロールでした。じつはコレステロールは炎症をおこし、傷ついた血管を守っていたのであり、炎症をおこしていた真犯人(グルコーススパイク、トランス脂肪酸など)は別にいたのですが、それがわかったのは後の話です。

1977年の有名なマクガハンレポートで以下のようなことが推奨されます。 炭水化物の割合を増やし、脂質を減らし、とくに飽和脂肪酸(動物性脂肪)を減らし、コレステロールは1日300mg以下にする。(卵1個、約200mg)

他にも砂糖を減らすなど間違っていない方向の内容もありましたが、畜産業や砂糖業界の抵抗などでもめはしたものの、1980年代には、心筋梗塞を減らすためコレステロールを減らそうプロジェクトが確立しました。コレステロール低下薬が製品化されたのは1987年のアメリカです。コレステロール悪玉説にもとずくガイドラインが確立したのは1988年です。結果、コレステロール低下薬は大ヒット商品となりました。
肉、卵、乳製品などコレステロールの多い食品をさけ、コレステロール低下薬を飲んで、必死にコレステロールを下げる努力がなされます。そのなかで、低脂肪、低カロリーの和食もよいモデルとされました。植物油のリノール酸は体内でコレステロールを下げる働きがあるから体に良いとされ、動物性油にかえて血液さらさらにしようキャンペーンがなされ、バターも動物性脂肪だからだめ、植物性のマーガリンが安全とされます。穀物の油をとった搾りかすは、家畜の飼料になり、油は人にまわすことができたわけです。すべてはコレステロールが悪玉説が大前提でした。
結果、起こったことは炭水化物の摂取量の増大による肥満の激増、糖尿病の増加です。  コレステロール自体の研究もすすみ、はじめはコレステロールはすべて悪とされましたが、次にHDLコレステロールは善玉で(α-リノレン酸、EPA  DHAなどが関連)、LDLが悪玉といわれ、最新ではLDLも悪玉でなく必要であることがわかっています(天然の飽和脂肪酸が関連)。LDLのなかに一部悪いものもあります(糖質とトランス脂肪酸が関連)が、これは通常の検査では区別されません。動物性油からとってかわった植物性油そのもののもつ、性ホルモンかく乱などさまざま危険性も、時の経過とともに報告されるようになりました。バターにかわったマーガリン(トランス脂肪酸)の害についてはいまさら書くまでもないでしょう。血管の炎症、腸管の炎症、脳への影響、アトピーなどのアレルギー、不妊症などさまざまです。血管の炎症の原因が血糖のスパイクやトランス脂肪酸などであることもわかってきたのは実は最近のことなのです。すべてはコレステロール悪玉説からはじまり、それに便乗した製薬業界、食品業界が一体となってキャンペーンをおこなってきたわけです。  コレステロールは火事を消していた消防隊だったというたとえ話があります。消防隊の邪魔をし火をつけて回っていた犯人(糖質)をとりしまるどころか、さらに火をつけることを奨励し、野放し状態にし、消防隊を一生懸命取り締まってきた結果はもう十分すぎるほど出ています。  つづく