鈴木内科クリニック・鈴美館

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セミナーダイジェスト

第3部
  1. ケト適応と生理学 No.1
  2. ケト適応と生理学 No.2
  3. ケト適応と生理学 No.3
  4. ケト適応と生理学 No.4
  5. 番外編 ~脂肪を燃やせ!~


第2部

  1. コレステロールは悪くない! No.1
  2. コレステロールは悪くない! No.2
  3. コレステロールは悪くない! No.3
  4. コレステロールは悪くない! No.4
  5. コレステロールは悪くない! No.5
  6. コレステロールは悪くない! No.6


第1部
  1. 糖質制限セミナーダイジェスト No.1
  2. 糖質制限セミナーダイジェスト No.2
  3. 糖質制限セミナーダイジェスト No.3






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セミナーダイジェスト

糖質制限セミナーダイジェスト
現在の状況では検診で血糖、中性脂肪、コレステロールの異常値、脂肪肝による肝機能異常、高血圧などが見つかってもそのまま放置されるか、毎年の異常に悪い意味で慣れてしまっている人があまりに多い。これらの異常値をきたす原因のほとんどは異常に蓄積された内臓脂肪つまり太りすぎである。一見さほど太っていないように見える人でもおなかはぽっこり(隠れ肥満)の人は多い。そしてこの内臓脂肪こそ、さまざまな病気をひきおこす原因(メタボリック症候群)となる。薬はのみたくないから病院には行きたくない(これはある意味健全であり、正しい)。かといって、日常生活の忙しさや疲れから、運動する気にもならず、食事に問題があるとは思ってもカロリー制限はつらく厳しい。付き合いもあるし、お酒もやめられない。これはいかんと一念発起して、体質改善に乗り出しても挫折する人の多いこと。はなからあきらめている人も又多い。かくして問題は先送りされ、いずれ大きな代償を支払うこととなる可能性は日増しに増大する。このことは本人だけでなく、その人が働く職場、その人の家族にとってもおおきな不幸であり、損失である。
いったい誰が悪いのか。もちろん、検診で異常を指摘されてもそのまま放置し、病院に行かず、生活習慣を改めようともしないその人本人である。かつては私もそう考えていた。しかし、今は違う。彼らはむしろ犠牲者である。最大の問題点は食事やダイエットに関して、広く一般に知れわたっている知識や方法論つまり医師や栄養士やマスコミがすすめる食事法の間違いであった。
脳はグルコースしか利用できないので、朝からしっかり朝ごはんを食べなければいけない。食事は一日三食規則正しく食べること。朝ごはんを抜くとおなかがすいて,お昼にたべすぎる原因になりやすい。太る原因は運動不足とカロリーの過剰摂取。とくにカロリーの高い脂肪は動脈硬化の原因ともなるのでできるだけ控えた方が良い。 … 結論を言えば、これらの朝食至上主義、カロリー神話、脂肪悪玉説は間違っている。
脳はグルコース以外にも脂肪を分解してできるケトン体を利用できる。これは生理学的事実あり、議論の余地はない。ほとんどの人が朝食をとらないと頭が働かないというのは、糖質に依存する状態になっているからであり、本来の状態ではない。喫煙者が、タバコを吸わないといらいらして頭が働かない、タバコを吸えば落ち着く、やはりタバコを吸わないと体に悪い。というようなものである。そんな馬鹿な理屈はもちろんない。非喫煙者はタバコを吸わなくても頭は働くし、イライラもしない。しかし、かつてそうであったことを喫煙者は忘れてしまっているかのようである・ 糖質はまさに脳にとって麻薬のようなものである。強い依存性をもつため、ご飯、パン、麺類などを断つ、この糖質制限という食事療法に対して、初めから考えることすら拒否したくなる人も存在するのも、実は無理ならぬことでもない。
血糖値を上げるのは糖質のみである。脂肪やたんぱく質は血糖値を上昇させない。(この事実はアメリカの糖尿病の教科書では近年改訂記載されたが、日本ではまだ記載がなく、糖尿病の患者さんに教育されてもいない。) 血糖値があがるとインスリンが分泌され、グリコーゲンとして蓄えられる以外の余った糖質は、脂肪として蓄積される。またインスリンが存在している状況では、脂肪を分解して消費することはおさえられ、血糖値を下げることが優先される。 この血糖の上昇とインスリンによる低下(グルコーススパイクとよぶ)こそが血管を傷つけ、動脈硬化の最大の原因となり、あらゆる組織の老化を促進させ、また食後2,3時間ごとに訪れる空腹感の原因となる。 空腹感は血糖の低下時におこり、かならずしも実際に低血糖であるとは限らない。コントロールの悪い糖尿病の患者さんは、空腹時血糖は高値であるにもかかわらず、実際には健常者よりも強い空腹感を感じていることが多いのである。 朝食で糖質をとっていなければ、最低限必要な糖質は肝臓で糖新生によりつくられ、脂肪は分解され続け、血糖の上下動がないので、昼になって、おなかはからっぽの空腹状態であっても、強い空腹感は生じない。まさに事実は逆であり、朝食で糖質を(脂肪やたんぱく質であれば問題はない)とることが血糖の変動に振り回されるスイッチの始まりになっている。 以上のように太る原因は糖質の摂取とインスリンの分泌である。そうである以上、糖質をコントロールする食事療法はきわめて効率的である。カロリー制限が全く必要ないわけではないが、血糖の上下動による空腹感がすくないため、食事量をコントロールすることもさほど苦もなく可能である。 運動によって脂肪を燃焼させ、痩せようというのも現実的でない。太った人が長時間の運動をおかなえば膝や腰を故障するだけである。脂肪を燃焼させるのにどれだけの運動が必要かご存知の方も多いと思います。そもそも空腹状態で運動しては体に良くないというこれまた間違った知識によって糖質をとってしまえば、運動しても脂肪が燃えることもありません。逆に運動しなくても糖質制限によって、安静にしている時でさえ、おなかの脂肪は燃え続けることになります。 あくまでも内臓脂肪の蓄積の原因は余った糖質とインスリンの働きである。脂肪が悪玉にされ、結果的に糖質摂取の割合が増えてしまったことも、近年の糖尿病や肥満の増加の原因となってしまった。
当然、間違った考え方に基づくダイエットは非常に効率が悪く、成功の可能性は低い。そればかりか、むしろこれは人を太らすための方法であるのだから、結果が出ないのは全く個人の問題ではない。結果、病院に行き、本質的な問題は解決されぬまま、検査の異常値を正常化するためだけに薬を処方され安心するか、放置するかのいずれかとなる。  つづく
糖質制限セミナー ダイジェストつづき2
つづき 2 糖質が必須な栄養素である根拠はどこにもない。必須アミノ酸、必須脂肪酸、必須ビタミン、必須ミネラルは存在するが必須糖質というものはない。糖質を必須とする根拠のひとつは、脳はグルコースしか利用できないというものだが前述したように、ケトン体を利用できるから問題はない。実はこの糖質を極度に制限した状態でおきるケトーシスという状態を病的とするか生理的(というか本来の姿)とするかで糖質制限に対する考えは180度異なるから、議論がかみあわないのである。
わかりやすいモデルは人のエンジンはそもそもハイブリッドだというものだ。燃料はグリコーゲン(糖質)と脂肪(ケトン体)。人の本来の姿では、空腹状態で脂肪を燃やして効率よく、持久的に活動を続けることができる。燃費の良いクリーンエンジンだ。それに対してグリコーゲンは、本来ターボエンジンとして予備的に働くものであって、パワーはあるが燃費が悪くすぐ枯渇…する。
糖質をとった後の高血糖状態(高浸透圧状態)は大変危険であるため、インスリンが分泌され、脂肪の分解は抑えられ、血糖を下げることがなにより優先される。糖質をとってしまえば、結果的にしばらくの間、脂肪を燃やすエンジンはつかえない。さらにいったん上がった血糖値が下がるとき空腹感をともなうので、ここで我慢しない限り、脂肪を燃やすエンジンには移行できない。再び糖質をとってしまえば血糖値も再上昇、かくして2,3時間おきに血糖値の上下動とインスリンの分泌が繰り返され、余った糖質は脂肪として蓄積され、脂肪が分解されるのは寝ている間の数時間だけとなる。
糖質制限は、このようにしてあまり使われなくなって錆びついてしまった、脂肪を燃やすエンジンを、再び滑らかに動かすトレーニングともいえる。このため初めの段階ではいろいろ不都合なこともあるが、すぐに本来の機能を取り戻してくれる。このエンジンが一旦スムーズに働きだせば、日中ほとんど食事をとらなくても活動でき、しかも疲れにくい。一日1食であっても強い飢餓感などは感じなくなる。運動を特にしなくてもどんどん脂肪が燃えていき、おなかがへこんでくる。まさに世界が一変する。この感覚は実際に経験しない限りわからない。
糖質制限を危険視する医師は実際にやってたしかめようとはしない。それどころか糖尿病の専門医で、自分が勧める糖尿病の治療食を自分で実際に実行している人がどれだけいるだろうか?糖質制限を勧める医者はどんどん増えているが、みんな自分で実行している。そのことだけで十分だとは思いませんか。  つづく
糖質制限セミナー ダイジェストつづき3
つづき3
それでは糖質の本質はなんであろうか。私見であるが次のように考えている。
必須な栄養素ではないが、非常に効率的に脂肪に変換して蓄えられるエネルギー源である。 飢餓で死ぬ危険性を避けるため、とれるときには常に糖質をとって脂肪として蓄えようとするのは人の本能である。満腹状態であっても糖質は別腹というわけだ。脳に対して糖質は多幸感をあたえ麻薬のように働き、容易に依存性をきたす。このことも、いつ食べられるかわからない飢餓の時代や地域では有利であるが、常に容易に食べ物が手に入る飽食の時代においては、単に肥満の原因となり、老化を促進させ、病気の原因となる。
糖質への渇望は人の本能だ。なくなることはない。そのことをしっかりわかっていれば、逆にコントロールすることもできるし、時には楽しんでもいい。必須ではないが、脳に多幸感をもたらし、依存性を起こしやすく、中毒状態になれば体をこわす。なんだかお酒に似てますね。
一番危険なのは自分が中毒状態であることを知らないことです。この状態ではコントロールはできません。
糖質中毒の症状は、糖質の過剰摂取によって蓄えられた内臓脂肪のために、インスリンの効きが悪くなり(インスリン抵抗性、高インスリン血症)、代謝のバランスが悪くなり、食後血糖値が急上昇、急低下(グルコーススパイク)することでおきます。 昼食後に強い眠気を感じ、しっかり食べても2,3時間後には強い飢餓感を感じ、間食ががまんできず、つねに食べることを考えてしまう。常に疲労感がある状態です。ウエストサイズが気になりだしたら、程度の差はあれ糖質中毒を疑いましょう。
中毒状態であれば、そこから離脱する確実な方法は糖質を断つしかありません。禁煙するのと原理は同じ。吸う本数を減らして少しずつやめようとしてもかえってきついだけです。
まずは2週間の糖質断ちにチャレンジです。途中で挫折することを恐れる必要はありません。マラソンでいえばスタートラインに立つ勇気さえあれば、途中で歩くことになったとしても、すでにあなたは勝利者です。
糖質コントロール実践編
1、ご飯、パン、麺類などの主食を完全に食べない
2、果物、菓子類、牛乳、野菜ジュースなど糖質を多く含む間食も不可、アボガド、チーズ、アーモンドなどは可
3、肉、魚、卵、野菜、豆腐、海藻類はしっかり食べる。カロリーは気にせず満足するまで
4、お酒は焼酎、ウイスキーなどの糖質を含まない蒸留酒、辛口ワインは可
5、朝起床時と寝る前の体重を測る。
注意点としては開始初期にこむら返りを起こしやすくなる人がいます。これは代謝の急激な変化によるミネラル不足(おそらくマグネシウム)による現象と思われます。海藻類、魚介類をしっかりとり、チーズの取りすぎは注意してください。
2週間から一か月で体重は減少し、何よりおなか周りの変化に驚きます。
眠りの質が良くなり、目覚めが良い。皮膚の状態がよくなる。強い空腹感がなくなり、糖質への渇望感も徐々に薄らぐなどの様々な変化を実感できるはず。
ここから先はそれぞれ個人の状態や目標や考え方にあわせて、ストイックに続けるもよし、少しゆるめていくのもよしです。
江部先生、釜池先生、牧田先生、今西先生たちの出されている本もぜひ読んで、自分なりのやり方を研究してみてください。
セミナーではまだ続きがありますが、ダイジェストとしてはいったん終了です。